FITS エコノミックレポート

5分足で分かるドル/円欧米市場動向 FOMC結果を控え狭いレンジ内での値動きに終始!

 

★欧州市場朝方の取引では、欧州株が軟調に推移する中、米長期金利が低下に転じたことがドルの重石となった。欧州株が下げ幅を拡大、NYダウ先物も軟調となり、米長期金利が2.04%台に失速し、ドル反落の流れが持続した。欧州株式市場では、英株以外は軟調となった。特にスペイン株は連立政権樹立が難航するサンチェス政権に対する不信感から大幅に下落した。リスク回避の動きから上値の重い展開となった。トランプ大統領が『中国との問題は、彼らはいつも最終的に自分達の利益のために取引を変更する』とツイートしたことが嫌気されドル売りが優勢になった。

 

米6月PCEコアデフレーターが前年比で予想を下回ったことが嫌気されたが、押し目買いから下値は限定的となった。米7月消費者信頼感指数が予想を上回ったことでドルの買い戻しが入った。良好な経済指標を受けて、NYダウの下げ幅が縮小し、米長期金利も2.04%から2.07%へ上昇したことでドルは堅調に推移した。ただ、FOMC結果公表前日のNY終盤とあって、次第に動意を鈍らせた。

 

★欧米主要経済指標

・独・7月消費者物価指数速報値:前年比+1.7%(予想:+1.5%、6月:+1.6%)
・ユーロ圏・7月景況感指数:102.7(予想:102.6、6月:103.3)

 

・米・6月コアPCE価格指数:前年比+1.6%(予想:+1.7%、5月:+1.5%←+1.6%)
・米・6月個人所得:前月比+0.4%(予想:+0.4%、5月:+0.4%←+0.5%)
・米・6月個人消費支出:前月比+0.3%(予想:+0.3%、5月:+0.5%←+0.4%)
・米・6月中古住宅販売成約指数:前月比+2.8%(予想:+0.5%、5月:+1.1%)135.7
・米・7月消費者信頼感指数:135.7(予想:125.0、6月:121.5)
・米・5月S&PコアロジックCS20都市住宅価格指数:前年比+2.39%(予想:+2.40%、4月:+2.53%←+2.54%)

 

★欧米市場のポイント

・108.39-69円のレンジ相場

・英ジョンソン政権の強硬姿勢から『合意なき離脱』懸念

・欧州株市場はほぼ全面の展開

・トランプ大統領が中国をけん制する発言でリスク回避

・米6月PCEコアデフレーターが予想を下回ったことが嫌気

・米7月消費者信頼感指数は予想を上回りドル買い戻し

・FOMCを見極めたいとの思惑から米国株の下げ幅縮小

・VIX指数は12.83から13.94へ上昇

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