FITS エコノミックレポート

5分足で分かるドル/円欧米市場動向 8月米雇用統計の予想外の悪化でドル急落!

 

★欧州市場序盤の取引では、注目の8月米雇用統計発表を控え、為替は全般もみ合い商状が継続した。なお、NYダウ先物は46ドル高、米長期金利は1.297%近辺で推移した。欧州市場では心理的節目の110円付近を挟んでもみ合う展開が継続した。ユーロ圏の小売売上高は予想外に低調な内容となり、ユーロ/ドルの弱含みを受けドル/円は底堅い展開となった。欧州株はほぼ全面安で推移した。8月米雇用統計の発表を控え、持ち高調整とみられる動きに円は小幅反発した。米国の雇用統計や、週末4-6日の米レーバーデー連休などをにらみ、神経質な展開となった。

 

非農業部門雇用者数23.5万人(予想75万人)、失業率が5.2%(予想5.2%)となった。非農業部門雇用者数が弱かったことを受け、米長期金利が1.29%から1.26%台まで急低下し、ドルも急落する展開になった。米雇用統計後に一時1.26%台まで低下した米長期金利が1.32%台まで上昇した。市場では平均時給が市場予想を上回ったことが一因という声があった。米長期金利が上げ渋りとなったほか、NYダウが85ドル安と下落していることで、リスク回避による円高圧力となった。その後発表された、ISM非製造業指数は予想を客観上回ったが、予想の範囲内であることもあり反応は限定的だった。8月雇用統計を背景とした動きは落ち着いたが戻りは鈍い動きとなった。週末の午後に入ると、NYダウは小安い水準で下げ渋り、米長期金利が1.32%台を中心に動いが鈍ったこともあり、ドル/円ももみ合いとなった。

 

★欧米主要経済指標

・ユーロ圏・7月小売売上高:前月比-2.3%(予想:0.0%、6月:+1.8%←+1.5%)
・英・8月サービス業PMI改定値:55.0(予想:55.5、速報値:55.5)
・英・8月総合PMI改定値:54.8(予想:55.3、速報値:55.3)

 

・米・8月非農業部門雇用者数:+23.5万人(予想:+73.3万人、7月:+105.3万人←+94.3万人)
・米・8月平均時給:前年比+4.3%(+3.9%、7月:+4.1%←+4.0%)
・米・8月失業率:5.2%(予想:5.2%、7月:5.4%)
・米・8月ISM非製造業景況指数:61.7(予想:61.6、7月:64.1)
・米・8月サービス業PMI改定値:55.1(予想:55.2、速報値:55.2)
・米・8月総合PMI改定値:55.4(速報値:55.4)

 

★欧米市場のポイント

・ドル/円相場は109.54-110.04円のレンジ

・白金価格が大幅に上昇したことが材料となりランド高

・米雇用統計で非農業部門雇用者数は予想を大きく下回る結果

・平均時給が予想を上回ったことで米長期金利上昇

・引けにかけては全般ドルの調整かいが散見され109.70円台

・VIX指数は16.41で前日と変わらず

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