FITS エコノミックレポート

5分足で分かるドル/円欧米市場動向 5月ISM雇用指数悪化でドル売り優勢に!

 

★欧州市場序盤の取引では、株高・原油高・債券安(長期金利は上昇)が進展する中、為替は全般もみ合い商状ながら対資源国通貨を中心にドル安・円安の流れが優勢になった。なお、NYダウ先物は160ドル高で推移した。米長期金利が1.615%付近に上昇幅を縮小したことに連れて、ドル買い戻しの動きも一巡した。欧州市場でユーロ圏の消費者物価指数と失業率はいずれも改善を示し、ECBの緩和縮小期待によりユーロ・円の一段高でドル/円は連れ高となった。米長期金利が一時1.62%台まで再び上昇した動きも支えになり、109.68円付近までドル高が進んだ。

 

連休明けのNY勢が参入し始め、米長期金利が1.63%台まで上昇したことを支えとして一時109.70円と9本日高値を更新した。5月ISM製造業景気指数で、雇用指数が前月から悪化し、予想を下回ったことからドル売りが強まった。ドル売りが一巡で、NY序盤の下押し水準から戻り基調となった。朝方320ドル高で推移していたNYダウは上げ幅を縮小し29ドル高で推移した。米長期金利も軟調ながら下げ幅を縮め、米長期金利は1.64%近辺から1.61%まで低下した。対ユーロなどでドルが持ち直したことが、一定の支えとなった。

 

★欧米主要経済指標

・ユーロ圏・5月消費者物価指数速報値:前年比+2.0%(予想:+1.9%、4月:+1.6%)
・ユーロ圏・5月消費者物価コア指数速報値:前年比+0.9%(予想:+0.9%、4月:+0.7%)
・ユーロ圏・4月失業率:8.0%(予想:8.1%、3月:8.1%)
・英・5月製造業PMI改定値:65.6(予想:66.1、速報値:66.1)

 

・米・5月製造業PMI改定値:62.1(予想:61.5、速報値:61.5)
・米・5月ISM製造業景況指数:61.2(予想:61.0、4月:60.7)
・米・4月建設支出:前月比+0.2%(予想:+0.5%、3月:+1.0%←+0.2%)
・米・5月ダラス連銀製造業活動指数:34.9(予想:36.3、4月:37.3)
・カナダ・1-3月期GDP:前期比年率+5.6%(予想:+6.8%、10-12月期:+9.6%)

 

★欧米市場のポイント

・ドル/円相場は109.34-70円のレンジ

・英国はウイルス感染第3波の初期段階との見方

・英経済正常化への期待が後退しポンド売り

・5月ISM雇用指数が前月から悪化でドル売りが活発化

・節目の110.00円にかけては売りオーダーが並ぶ

・VIX指数は16.76から17.90へ上昇

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