FITS エコノミックレポート

5分足で分かるドル/円欧米市場動向 4月米CPI上振れでドル買い優勢!

 

★欧州市場序盤の取引では、円相場に目立った方向感は見られず、108.80円付近でもみ合い推移した。なお、欧州株は反発、日経先物も130円高に反発した。NYダウ先物が100ドル超安に再下落となったが、ドル相場の反応は薄くもみ合い相場が継続した。米長期金利は1.62%付近で下げ渋った。欧州市場では、米長期金利の上げ渋りを受け、ドル買いは後退して108.70円台と変わらずの値動きとなった。また、NYダウ先物はさらに下げ幅を縮小し、リスク回避のドル買いも抑制された。欧州市場中盤の取引では、4月米CPIの発表を控え、ドルは全般小動きとなった。

 

4月米CPIがコア指数ともに市場予想を上回る結果だったことが分かると、米長期金利の急上昇とともにドル高が進行した。ドルが全般反落したため次第に上値が重くなり109円を割り込んだ。クラリダ米FRB副議長はCPIの結果に驚き、これまでよりもインフレに対して警戒をする発言が出たことで米長期金利からドル買いが強まった。米長期金利がほぼ一本調子で上昇していることもあり、ドルも堅調に推移した。米10年債入札が好調だったことを受け1.69%台から1.67%台へ低下したことでドル買いが一服した。取引終了間際に一時109.71円と3日以来の高値を付けた。

 

★欧米主要経済指標

・ユーロ圏・3月鉱工業生産:前月比+0.1%(予想:+0.8%、2月:-1.2%←-1.0%)

 

・米・4月消費者物価指数:前年比+4.2%(予想:+3.6%、3月:+2.6%)
・米・4月消費者物価コア指数:前年比+3.0%(予想:+2.3%、3月:+1.6%)
・米・4月消費者物価指数:前月比+0.8%(予想:+0.2%、3月:+0.6%)
・米・4月消費者物価コア指数:前月比+0.9%(予想:+0.3%、3月:+0.3%)
・米・4月財政収支:-2256億ドル(予想:-2079億ドル、20年4月:-7380億ドル)

 

★欧米市場のポイント

・ドル/円相場は108.66-109.71円のレンジ

・1-3月期英国GDP速報値や3月鉱工業生産指数が予想上回る

・4月米CPIが大幅に予想を上回ったことで米長期金利上昇

・高インフレが長引き米金融緩和が修正されるとの思惑

・キャピタルゲイン増税を警戒した利益確定売りに拍車

・NYダウは一時710ドル超下げる場面

・VIX指数は21.84から27.59へ上昇

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