FITS エコノミックレポート

5分足で分かるドル/円欧米市場動向 近くて遠い110.00円台の攻防!

 

★欧州市場朝方の取引では、新型ウイルスのワクチン開発や中国の対米関税引き下げを好感した円売りが優勢となった。欧米株は総じて堅調推移したが、110.00円付近に待ち構えているとされる本邦輸出企業のドル売りオーダーを前に上値の重い展開となった。NY原油先物が上昇幅を縮小、NYダウ先物が上げ渋り、米長期金利も上げ渋る中、ドルが下押しした。米長期金利が1.63%半ばに低下したことが重石となったが、大きく下値を広げるには至らなかった。NY勢の本格参入を控えて再び底堅さを取り戻し持ち直す展開となったが、110円付近の売りは依然として意識された。

 

米長期金利の上昇に伴う円売り・ドル買いが出た半面、110.00円にはオプション絡みの売りや本邦大手輸出企業の売りが観測され、方向感が出にくい状況となった。欧州通貨に対してドルが強含んだことで、ドル/円でも上昇したが、110.00円の売りオーダーをこなすほどの勢いはなかった。その後は、一時マイナス圏まで戻したNYダウが堅調さを取り戻したこともあり、110円付近でもみ合い相場が続いた。

 

★欧米主要経済指標

・米・10-12月期非農業部門労働生産性速報値:前期比年率+1.4%(予想:+1.6%、7-9月期:-0.2%)
・米・10-12月期単位労働コスト速報値:前期比年率+1.4%(予想:+1.3%、7-9月期:+2.5%)
・米・先週分新規失業保険申請件数:20.2万件(予想:21.5万件、前回:21.7万件←21.6万件)
・米・失業保険継続受給者数:175.1万人(予想:172.0万人、前回:170.3万人)

 

★欧米市場のポイント

・ドル/円相場は109.77-99円のレンジ相場

・英国とEUのFTA交渉が難航するとの懸念

・ラガルドECB総裁の講演では反応は限定的

・米中貿易摩擦への警戒感は後退気味

・110.00円には本邦輸出企業の売りが観測

・VIX指数は15.15から14.96へ低下

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