FITS エコノミックレポート

★欧州市場序盤の取引では、欧州株が堅調に取引を開始、日経先物も60円高に続伸する中、114.40円近辺と日中高値圏を維持した。株価の上昇に連れて、一時114.44円近辺にドルが上値を伸ばしたが、114.50円に一旦上値を抵抗されると、戻り売りに押された。欧州市場で米長期金利の低下でややドル売りに振れた。なお、欧州株式市場で主要指数はやや軟調地合いになり、株安を嫌気した円買いが主要通貨を下押しした。114.20円近辺では一旦押し目買いの動きに支えられ、114.20-25円レベルでもみ合いとなった。NYダウ先物は174ドル高に続伸、米長期金利は1.58％近辺に小幅上昇した。

10月米ISM製造業景気指数が市場予想をわずかに上回る結果となったほか、NYダウが一時36,000ドル台に乗せるなど過去最高を更新したものの、114.20円を挟んだ水準で方向感は出なかった。114.20円を挟んでの狭いレンジ内で推移した。ドル売りと円売りに挟まれ、方向感に欠ける動きが続いた。心理的節目の114.00円、転換線の113.98円も一時下回った。その後は、114円を挟む展開になった。NYダウが小高い水準で伸び悩む中、ドル/円は上値を切り下げる動きになった。

★欧米主要経済指標

・英・10月製造業PMI改定値：57.8（予想：57.7、速報値：57.7）

・米・10月ISM製造業景況指数：60.8（予想：60.5、9月：61.1）
・米・9月建設支出：前月比‐0.5％（予想：+0.3％、8月：+0.1％←0.0％）
・米・10月製造業PMI改定値：58.4（予想：59.2、速報値：59.2）

★欧米市場のポイント

・ドル/円相場は113.91-114.45円のレンジ

・欧米株式が底堅く推移するとリスク選好のユーロ買い

・10月米ISM製造業景気指数はわずかに予想上回る

・米FOMCを控える中ドルは利食い売りに押される

・米長期金利が1.55％台まで低下でドル売り

・VIX指数は16.26から16.41へ上昇