FITS エコノミックレポート

5分足で分かるドル/円欧米市場動向 米長期金利上昇がドルの下支え!

 

★欧州市場序盤の取引では、米長期金利が1.60%に急伸したことを背景に、ドル買いが優勢となり、ドルが上値を伸ばし9ヵ月ぶり高値に接近した。なお、NYダウ先物は10ドル安に失速、欧州株も軟調に取引を開始した。米長期金利は1.61%台まで一時上昇したが、その後再び1.59%台に戻すなど荒い値動きになった。米金利の動きに連れて109.17円に上昇した。しかし、米長期金利は上げ渋りで、ドルの一段高は抑制された。9日高値の109.23円がレジスタンスとして意識されると、クロス円の下落もありドル売りがやや優勢となった。NYタイムを前に様子見ムードが広がった。

 

注目されていた2月米卸売物価指数(PPI)は概ね予想通りの結果となったほかPPIコア指数もほぼ予想通りの結果となったため、相場への影響は限られた。米3月ミシガン大学消費者信頼感速報値は予想以上に改善で米長期金利が1.62%まで上昇したことで、ドル堅調推移となった。欧州入りやNY入りの局面に続いて109.10円台で伸び悩むと、109円割れへ下押しした。その後、米長期金利は頭打ち気味となったが、クロス円同様に円安傾向で回復基調となった。

 

★欧米主要経済指標

・ユーロ圏・1月鉱工業生産:前月比+0.8%(予想:+0.3%、12月:-0.1%←-1.6%)

 

・米・2月生産者物価指数(PPI):前月比+0.5%(予想:+0.5%、1月:+1.3%)
・米・2月生産者物価コア指数:前月比+0.2%(予想:+0.2%、1月:+1.2%)
・米・2月生産者物価指数:前年比+2.8%(予想:+2.7%、1月:+1.7%)
・米・2月生産者物価コア指数:前年比+2.5%(予想:+2.6%、1月:+2.0%)

 

★欧米市場のポイント

・ドル/円相場は108.81-109.16円のレンジ

・独で新型コロナウイルス第3波の可能性が浮上

・米追加経済支援策による世界経済の回復期待からリスク選好の動き

・米系マクロファンドのドル買いが連日観測

・2月米卸売物価指数(PPI)とPPIコア指数はほぼ予想通り

・米国でのワクチン接種は1億回を超える

・VIX指数は21.91から20.69へ低下

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