FITS エコノミックレポート

5分足で分かるドル/円欧米市場動向 米長期金利再上昇で円安進行!

 

★欧州市場朝方の取引では、株高を受けたリスク選好によるドル安・円安の流れが持続した。113.10円と日通し高値に面合わせしたものの、同水準を上抜け出来ず、一旦上値が重くなった。米中貿易摩擦の緩和期待で高まったリスクオンムードも113.00円台を維持につながらず、112.70円台に押し戻される展開となった。欧州株が全面高で推移する中、調整的な円買い戻しも一巡となり、米雇用統計の発表を控え、円相場の値動きも限定的となった。

 

米雇用統計が発表され、失業率、平均時給は市場予想通りも、非農業部門雇用者数が市場予想を上回り113.02-04円まで値を上げた。トランプ大統領がワシントンポストとのインタビューで中国との貿易協定で合意を急ぐ意向がないと伝わるとややドル売りが強まった。米雇用統計以降上昇基調だった米長期金利が一時3.2%を超えたこともあり、113.29円近辺まで上げた。トランプ大統領が『米国は貿易問題で中国と合意するだろう』という発言で113.32円まで日通し高値を更新した。しかし、最近同じ内容の発言が多いことや、金利高で株価が下落したことで、一方的なドル買いにはつながらなかった。

 

★欧米主要経済指標

・英・10月建設業PMI:53.2(予想:52.0、9月:52.1)

・米・10月非農業部門雇用者数:+25.0万人(予想:+20.0万人、9月:+11.8万人←+13.4万人)
・米・10月平均時給:前年比+3.1%(予想:+3.1%、9月:+2.8%)
・米・10月失業率:3.7%(予想:3.7%、9月:3.7%)
・米・9月貿易収支:-540億ドル(予想:-536億ドル、8月:-533億ドル←-532億ドル)
・米・9月製造業受注:前月比+0.7%(予想:+0.5%、8月:+2.6%←+2.3%)
・米・9月耐久財受注改定値:前月比+0.7%(速報値:前月比+0.8%)
・米・9月耐久財受注(輸送用機除く)改定値:前月比+0.0%(速報値:+0.1%)
・米・9月製造業出荷・資本財(航空機を除く非国防)改定値:前月比-0.1%(速報値:0.0%)

 

★欧米市場のポイント

・112.72-113.32円のレンジ相場

・良好な米雇用統計で米利上げを正当化

・米中貿易問題の合意発言も反応は限定的に

・米長期金利は一時3.2217%前後まで上昇

・VIX指数は19.34から19.51へ上昇

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