★欧州市場序盤の取引では、米長期金利が1.60%近辺に上昇したことを背景に、ドルが全般強含みとなった。なお、NYダウ先物は80ドル安、日経先物も100円安に反落した。英国の堅調なサービス業PMIを受けポンド・ドルが強含み、ドルを下押しした。株はやや軟調で、売りは後退した。具体的な材料が乏しく、様子見ムードが広がる中、円売りは後退した。ロシア財務相が『政府系ファンドでドル保有高をゼロにし、ユーロ、金、人民元にシフトすることを計画』と発言するとドル売りとなった。ただその後、ファンドの円比率は5%と2月時点から横ばいが明らかになると下値を切り上げた。
米5月ADP雇用統計が予想を上回り雇用情勢改善を受けFRBの金融政策『正常化』前倒し思惑が強まるドル買いとなった。米5月ISM非製造業総合指数が予想を上回り米景気回復の加速期待にドル買いが優勢になった。米長期金利の上昇とともにドル買いが強まり、目先レジスタンスとして意識されていた5月28日高値110.20円を上抜けした。インフラ計画を成立するためにバイデン大統領が共和党との交渉において増税計画の緩和を提案したとの報道が好感されドル買いになった。クラリダFRB副議長が『FRBのパンデミック対応と、政府の歴史的な財政支援は引き続き2021年の力強い経済を支えていく』と述べたことで110.25-30円で高止まり推移した。
★欧米主要経済指標
・英・5月サービス業PMI改定値:62.9(予想:61.8、速報値:61.8)
・英・5月総合PMI改定値:62.9(予想:62.0、速報値:62.0)
・米・5月ADP雇用統計:+97.8万人(予想:+65.0万人、4月:+65.4万人←+74.2万人)
・米・先週分新規失業保険申請件数:38.5万件(予想:38.7万件、前回:40.5万件←40.6万件)
・米・失業保険継続受給者数:377.1万人(予想:361.4万人、前回:360.2万人←364.2万人)
・米・1-3月期非農業部門労働生産性改定値:前期比年率+5.4%(予想:+5.5%、速報値:+5.4%)
・米・1-3月期単位労働コスト改定値:前期比年率+1.7%(予想:-0.4%、速報値:-0.3%)
・米・5月サービス業PMI改定値:70.4(予想:70.1、速報値:70.1)
・米・5月総合PMI改定値:68.7(速報値:68.1)
・米・5月ISM非製造業景況指数:64.0(予想:63.2、4月:62.7)
・米・5月サービス業PMI改定値:70.4(予想:70.1、速報値:70.1)
・米・5月総合PMI改定値:68.7(速報値:68.1)
★欧米市場のポイント
・ドル/円相場は109.62-110.32円のレンジ
・ロシア政府系ファンドのドル資産撤退のニュース
・米雇用指標の改善を受けFRBの金融政策正常化への思惑
・ベイデン大統領がインフラ計画を成立させるため増税計画緩和を提案
・米長期金利が上昇したことでハイテク株売られナスダック市場軟化
・VIX指数は17.48から18.04へ上昇
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