FITS エコノミックレポート

5分足で分かるドル/円欧米市場動向 米国株が一転下落するとリスク回避の円買い!

 

★欧州市場朝方の取引では、欧州株が全面高で取引をスタート、NYダウ秋物も70ドル高に小幅続伸となる中、ドル/円は113.40円前後で底堅く推移した。米長期金利1.456%近辺に上昇となったことを背景に、ドルは全般底堅く推移した。NY先物が小幅マイナス圏に転じ、米長期金利も上げ渋る中、ドル高の流れは一服した。バイオテック社CEOが『COVID-19に対して、新たなワクチンが必要になると考える』などが伝わると、欧州株が失速、NYダウ先物も反落した。

 

米雇用統計の発表を控え、113.30円前後で値動きが鈍くなった。米国の雇用統計や平均時給は予想を下回ったが、過度なインフレ懸念は抑制され、FRBによる過度な利上げ前倒し警戒が緩和されドルが反発した。失業率が4.2%と予想の4.5%より強い内容となったこともドル買いを誘ったが、高く始まった米国株相場が下げに転じるとドル/円の上値は重くなった。NYダウが300ドル近く下落する中、米長期金利が1.47%まで上昇後、再び低下に転じ一時1.4%を割り込むとリスク回避の円買いが優勢になった。米長期金利の低下は止まらず、米長期金利は1.36%を割り込んだことでドルの重石になった。

 

★欧米主要経済指標

・ユーロ圏・10月小売売上高:前月比+0.2%(予想:+0.3%、9月:-0.4%←-0.3%)
・ユーロ圏・11月サービス業PMI改定値:55.9(予想:56.6、速報値:56.6)
・ユーロ圏・11月総合PMI改定値:55.4(予想:55.8、速報値:55.8)
・独・11月サービス業PMI改定値:52.7(予想:53.4、速報値:53.4)
・独・11月総合PMI改定値:52.2(予想:52.8、速報値:52.8)
・英・11月サービス業PMI改定値:58.5(予想:58.6、速報値:58.6)
・英・11月総合PMI改定値:57.6(予想:57.7、速報値:57.7)

 

・米・11月非農業部門雇用者数:+21万人(予想:+55万人、10月:+54.6万人←+53.1万人)
・米・11月平均時給:前年比+4.8%(予想:+5.0%、10月:+4.8%←+4.9%)
・米・11月失業率:4.2%(予想:4.5%、10月:4.6%)
・米・11月労働参加率:61.8%(予想61.7%、10月61.6%)
・米・11月サービス業PMI改定値:58.0(予想:57.0、速報値:57.0)
・米・11月総合PMI改定値:57.2(速報値:56.5)
・米・11月ISM非製造業景況指数:69.1(予想:65.0、10月:66.7)
・米・10月製造業受注:前月比+1.0%(予想:+0.5%、9月:+0.5%←+0.2%)
・米・10月耐久財受注改定値:前月比-0.4%(予想:-0.5%、速報値:-0.5%)
・米・10月耐久財受注(輸送用機器除く)改定値:前月比+0.5%(速報値:+0.5%)
・米・10月製造業出荷・資本財(航空機を除く非国防)改定値:前月比+0.4%(速報値:+0.3%)

 

★欧米市場のポイント

・ドル/円は112.52-113.61円のレンジ

・米国株は11月雇用統計で雇用者数が予想の半分で失望売り

・米金融政策の正常化が前倒しで進むとの見方も米国株売り材料

・米10年物国債利回りは一時1.3649%前後まで低下

・リスク回避の円買い優勢

・VIX指数は27.95から30.67へ上昇

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