★欧州朝方の取引では、イタリアの政局不安に対する過度な警戒感が後退する中、対ユーロを中心にドル売り圧力が高まった影響から下押しする場面もあったが、下値は堅かった。米長期金利が2.88%台まで上昇し、欧州株はほぼ全面高、NYダウ先物はプラス圏推移となり、リスク先行的なドル買いが強まった。109.00円をワンタッチしたことで達成感が台頭してややドル売りとなったが底堅く推移した。4月米個人消費支出(PCE、季節調整済み)は前月比0.6%増となり、市場予想の0.4%増を上回ったほか、物価動向を表す指標で食品とエネルギーを除いたコアのPCEデフレーターは前月比0.2%増と予想の0.1%増を上回った。また、前週分の米新規失業保険申請件数は22万1000件となり、市場予想の22万8000件程度より強い結果となった。総じて予想より良好な内容となったが、相場の反応は限定的だった。米政府はEU、カナダ、メキシコへの鉄鋼・アルミ関税を発動する見通しとの一部報道が伝わった後に、EUが米国製品に対して追加関税を賦課するとの方針を示し、欧米間の貿易摩擦への懸念が意識され株安や米長期金利低下を手掛かりにドル売りが強まった。ただ、前日安値108.35円が目先サポートとして意識されたほか、月末のロンドンフィキシング(日本時間24時)に絡んだドル買いも入り持ち直した。その後、米長期金利が低下したことで相場の重石となった。ドル売り一巡後は108円台後半で底堅く推移した。
欧米間での貿易摩擦への懸念が意識される展開となった。欧州市場では109円台がレジスタンスとなり、上値の重さが意識される展開となった。ただ、109円台前半では押し目買いも入り底堅い展開だった。引けにかけて戻り基調で終了していることから、大崩する展開にはなっていない。ただ、欧米株が全面安となったことで、日本株も弱い展開が想定され、リスク回避の円買いには注意が必要となる。
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