FITS エコノミックレポート

5分足で分かるドル/円欧米市場動向 日米金融政策の方向性の違いによる円売り!

 

★欧州市場朝方の取引では、ドル買いの動きが再開されたことに主導されてドルは主要通貨に対して堅調に推移した。日銀の片岡審議委員が『円安の影響は全体的な効果はプラス』と発言すると、121.75円付近にドルが上値を伸ばした後、121.60円近辺で売り買いが交錯した。欧州勢本格参入後、ドル高は一服となり、一時121円台半ば割れとなった。なお、欧州主要株価指数は堅調に推移、米長期金利は2.35%台に再上昇した。米長期金利が2.36%台に上昇となったことを受けドル買いが優勢になった。アジア時間からの円売りは一巡すたものの、その後も121.60円を挟んでもみ合い商状となった。

 

米新規失業保険申請件数が1969年来で最低となったことでドルはじり高となった。米FRBの利上げペース加速の思惑に金利上昇に伴うドル買いに拍車がかかった。日米金融政策の明確な方向性の違いを手掛かりとした円売り・ドル買いが根強く122円台に到達した。市場では、日銀が実際の動かない限りは円安に歯止めがかからない』との見立ても増えている。黒田日銀総裁の円安容認発言以降、円安の流れが止まらず、一時122.41円まで上値を伸ばした。その後は、東京時間に付けた安値から1.5円程度の大幅上昇を見せた後とあって利食い売りに押された。

 

★欧米主要経済指標

・ユーロ圏・3月製造業PMI速報値:57.0(予想:56.0、2月:58.2)
・ユーロ圏・3月サービス業PMI速報値:54.8(予想:54.3、2月:55.5)
・ユーロ圏・3月総合PMI速報値:54.5(予想:53.8、2月:55.5)
・独・3月製造業PMI速報値:57.6(予想:56.0、2月:58.4)
・独・3月サービス業PMI速報値:55.0(予想:53.7、2月:55.8)
・独・3月総合PMI速報値:54.6(予想:53.8、2月:55.6)
・英・3月製造業PMI速報値:55.5(予想:57.0、2月:58.0)
・英・3月サービス業PMI速報値:61.0(予想:58.0、2月:60.5)
・英・3月総合PMI速報値:59.7(予想:57.5、2月:59.9)

 

・米・10-12月期経常収支:―2179億ドル(予想:-2180億ドル、7-9月期:-2199億ドル←-2148億ドル)
・米・2月耐久財受注速報値:前月比-2.2%(予想:-0.6%、1月:+1.6%)・米・2月耐久財受注(輸送用機器除く)速報値:前月比-0.6%(予想:+0.6%、1月:+0.8%←+0.7%)
・米・2月製造業出荷・資本財(航空機を除く非国防)速報値:前月比+0.5%(予想:+1.0%、1月:+2.1%←+1.9%)
・米・先週分新規失業保険申請件数:18.7万件(予想:21.0万件、前回:21.5万件←21.4万件)
・米・失業保険継続受給者数:135万人(予想:140.3万人、前回:141.7万人←141.9万人)
・米・3月製造業PMI速報値:58.5(予想:56.6、2月:57.3)
・米・3月サービス業PMI速報値:58.9(予想:56.0、2月:56.5)
・米・3月総合PMI速報値:58.5(予想:54.7、2月:55.9)

 

★欧米市場のポイント

・ドル/円相場は121.46-122.41円のレンジ

・日米金融政策の方向性の違いに着目した円売り加速

・市場では日銀が実際に動かない限りは円安継続

・G7首脳会合やNATO緊急首脳会議の協議内容睨み

・米新規失業保険申請件数が1969年来で最低

・WTI原油先物が下落するとインフレへの懸念後退

・VIX指数は23.57から21.67へ低下

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