FITS エコノミックレポート

5分足で分かるドル/円欧米市場動向 リスク選好の動きでも上値重い展開!

 

★欧州市場朝方の取引では、米中貿易摩擦関連の一部報道内容を受け、株価が急速に上昇幅を縮小するなか、円買い戻しの動きが優勢となり、ドル/円・クロス円が戻り売りに押される展開となった。米長期金利が上昇幅を縮めたほか、『米国は中国の500億ドルの貿易赤字削減提案を否定』との一部報道が伝わると106.81円まで失速した。しかし、NYダウ先物が堅調に推移、米長期金利も持ち直す中、107円台を回復した。欧州市場中盤の取引では、米中貿易摩擦に関する報道も一巡すると、107.00円台近辺でもみ合いとなった。米労働省が発表した3月米卸売物価指数(PPI、季節調整済み)が前月比0.3%上昇、変動の大きい食品とエネルギーを除いたコア指数が前月比0.3%上昇といずれも市場予想を上回ったことが分かると円売り・ドル買いが小幅に出た。米中貿易問題が解決するとの注意深く楽観的な動きにリスク選好の動きが継続し、原油価格が上昇したほか、NYダウが490ドル超高も支えにドル買いが継続した。ノボトニー・オーストリア中銀総裁の利上げに関する発言について、ECB広報担当者が、『同氏自身の見解であり、理事会の見解ではない』との声明を出すとユーロ売りが強まるにつれ円売りも強まった。一時107.40円まで上昇したが、その後は107.20円を挟んだ神経質な動きとなった。

 

欧米市場では、ドル買いが強まる展開となったが、ドル/円は一目均衡表の雲下限107.15円や先行スパン2が位置する107.54円がレジスタンスとして意識され、上値の重い展開となった。NYダウが420ドル超上昇したことから、アジア時間でもリスク選好の株高・円売りの動きが継続する可能性が高い。NY時間の107.40円を上抜けすることが出来るかが焦点となる。

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