FITS エコノミックレポート

5分足で分かるドル/円欧米市場動向 パウエル米FRB議長発言で乱高下!

 

★欧州市場朝方の取引では、アジア市場の流れを引き継ぎ、ドル/円ではドル高地合いが持続、115円台前半で堅調に推移した。なお、欧州主要株価指数は高安まちまちで取引を開始した。ウクライナ情勢を巡り、金融相場全般にリスク回避の動きが強まっている中、ドル/円も神経質な動きにが続いた。米FRBによる金融正常化は織り込み済みの中、50pbの利上げ観測が後退し、NYダウ先物は堅調地合いにんると円売りに振れた。ロシアとウクライナの協議再開への期待や米長期金利が1.76%台、NYダウ先物が200ドル超高まで上昇したことを支えにドル買いが優勢になった。

 

米2月ADP雇用統計は+42.5万人と予想の+37.5万人を上回り米雇用情勢の改善を受けてFRBの金融正常化が進むとドル買いがやや優勢になった。パウエル米FRB議長の「今月のFOMCでは0.25%の利上げを支持する方針に傾斜」との発言でドル売りが強まった。しかし、「インフレが高止まりの場合は0.50%の利上げもあり得る」と発言するとドル買い戻しが入った。その後も、インフレに対する警戒発言が続いたこともあり、米長期金利が1.84%台まで上昇し、ドルは上値を広げた。欧州通貨を中心にドル売りが進んでいることで、ドル/円は方向感がなくもみ合いとなった。

 

★欧米主要経済指標

・ユーロ圏・2月消費者物価指数速報値:前年比+5.8%(予想:+5.6%、1月:+5.1%)
・ユーロ圏・2月消費者物価コア指数速報値:前年比+2.7%(予想:+2.6%、1月:+2.3%)
・独・2月失業率:5.0%(予想:5.1%、1月:5.1%)
・独・2月失業者数:-3.30万人(予想:-2.25万人、1月:-4.80万人)

 

・米・2月ADP雇用統計:+47.5万人(予想:+37.5万人、1月:+50.9万人←-30.1万人)

 

★欧米市場のポイント

・ドル/円相場は115.07-68円のレンジ

・WTI原油先物価格が1バレル=112ドル台半ばまで急伸

・ロシア交渉担当者が停戦についても議論するとの発言でリスクオン

・パウエル米FRB議長のインフレ警戒発言で米長期金利上昇

・VIX指数は33.32から30.74へ低下

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