FITS エコノミックレポート

5分足で分かるドル/円欧米市場動向 ドル/円は流動性乏しく乱高下!

 

★欧州市場の取引では、日銀が28日、長期国債買い入れについて、複数日にまたがって0.25%で無制限に買い入れる連続指し値オペを実施すると発表したことを受け、円売りの勢いは衰えず上値を伸ばした。なお、欧州主要株は円面高で推移した。日銀の金融緩和姿勢が鮮明になったことで、上げ幅を広げた。一時125.10円付近に急騰し、1日の値幅としては16年12月以来およそ5年3ヵ月ぶりの大きさとなった。その後は、急激なドル買い円売りの進行に対する反動調整の動きとなった。米長期金利が2.50%割れに軟化となったことを背景に、戻り売りに押された。激しい値動きに中で流動性が乏しくなっていると観測され不安定な動きになった。

 

米長期金利が2.44%台まで低下したことも米金利に反応が敏感なドル/円の重石になった。米3月ダラス連銀製造業活動指数は予想以上に低下したことで、ドル売りがやや優勢になった。米2年債入札の低調な結果を受けて米長期金利が2.41%から2.46%まで上昇したことで下げ止まった。調整のドル売りが123.17円近辺にとどめると、123円後半に持ち直した。米長期金利の低下は2.41%台で一服すると、2.47%台まで持ち直し下げ幅をほぼ取り戻した。

 

★欧米主要経済指標

・米・2月卸売在庫速報値:前月比+2.1%(予想:+1.0%、1月:+1.1%←+0.8%)
・米・2月前渡商品貿易収支:‐1066億ドル(予想‐1065億ドル、1月―1076億ドル)
・米・3月ダラス連銀製造業活動指数:8.7(予想:10.0、2月:14.0)

 

★欧米市場のポイント

・ドル/円相場は123.17-125.10円のレンジ

・日米の金融政策の方向性の違いが改めて意識

・1日の値幅としては16年12月以来の大きさ

・急ピッチで上昇した反動でポジション調整の動き

・停戦合意への期待からNY原油が大幅反落

・原油の下落で消費関連銘柄に買いが入ると米国株高

・VIX指数は20.81から19.63へ低下

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