★欧州市場序盤の取引では、欧州債券市場でドイツ10年債利回りが2年ぶり高水準に上昇、米長期金利も1.67%近辺に上昇幅を広げたことを受け、株安にも関わらず、109円台を回復した。なお、欧州株は全面安、NYダウ先物も170ドル安に下げ幅を拡大した。米長期金利が上昇するに伴って、ドルが反発となった後も109.07-10円近辺でドルが底堅く推移した。日経先物は90円安で下げ渋った。NYダウ先物が下げ幅を大きく拡大する中、株安を警戒したドル買いに振れた。109.33円まで上昇する場面があったものの、欧州勢の参入後から急ピッチで値を上げてきた反動もあり、持ち高調整の売りに押された。
中国の規制強化を警戒し、暗号通貨市場が崩れたほか株安も背景となり、リスク回避の円買いに拍車がかかった。NYダウ先物の大幅下落を背景にドル/円は失速した。米長期金利が低下に転じたことも重石になった。NYダウは550ドル超安まで下げ幅を拡大し、リスク回避の動きが継続した。その後、米国株が下げ幅を縮小し、リスク回避の円買いが一段落した。米FRBが公表したFOMC議事要旨で、緩和縮小の協議が今後開始されるとの見方が強まり、米長期金利が1.68%まで上昇したことでドル買いが強まった。
★欧米主要経済指標
・ユーロ圏・4月消費者物価指数改定値:前年比+1.6%(予想:+1.6%、速報値:+1.6%)
・ユーロ圏・4月消費者物価コア指数改定値:前年比+0.7%(予想:+0.8%、速報値:+0.8%)
★欧米市場のポイント
・ドル/円相場は108.54-109.33円のレンジ
・欧州勢参入後に全般ドル買いが進んだ流れに沿って円売り
・NYダウが一時580ドル超下落するとリスク回避の円買い
・米FOMC議事要旨で緩和縮小の協議が今後開始の思惑高まる
・代表的な暗号資産(仮想通貨)は行って来いの乱高下
・VIX指数は21.34から22.18へ上昇
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