FITS エコノミックレポート

5分足で分かるドル/円の欧米市場動向 FOMC後レンジ下限が低下!

 

★欧州市場朝方の取引では、米長期金利の上昇が一服すると、ドルはやや反落し106.30円付近で推移した。NYダウ先物や日経先物が軟調に推移する中、ドル/円はじり安に推移し106.25円付近に軟化したが、米FOMCの政策発表を控え、ドルの値幅は限定的にとどまった。英長期金利の上昇につれて、米長期金利が持ち直したことがドルをサポートとした。中国が米関税への対抗措置を計画(米WSJ)との報道で一時ドル売り・円買いが強まった。米国の10-12月期経常収支は1282億ドルの赤字となり、市場予想の1250億ドルの赤字に比べてやや悪化したが、米FOMCを控えて様子見が継続した。NY市場に入ると、106.15-35円の狭いレンジ内で方向感に欠ける展開が続いた。ユーロ/ドルの下落や米長期金利の上昇に伴う円売り・ドル買いが小幅ながら出た。FRBはこの日、米連邦公開市場委員会(FOMC)を開き、政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を1.25-1.50%の範囲から1.50-1.75%の範囲に引き上げることを決めたと発表した。市場が注視する2018年の利上げペースは今回も含めて年3回とする中心シナリオを維持した。また、パウエルFRB議長は会見で『労働市場は引き続き堅調に推移すると予想』『経済見通しはここ数カ月で強まった』『遅すぎる利上げペースは経済にリスクをもたらす』などと述べた。 FOMC経済・金利見通しでは、2018年末FF金利見通しを2.125%と維持した一方、19年末時点の水準は2.875%と前回(2.687%)から引き上げ、20年末時点に関しても2.875%から3.375%に引き上げたため一時106.64円と日通し高値を付けた。ただ、ドル買いでの反応は限定的ですぐにドルを売る動きが広がった。米長期金利が低下に転じたほか、株価も失速したことで106円台割れまで下げた。

 

FOMCの結果発表後は、上下に振れる荒れた市場となったが上値の重さが意識される展開となった。一段レンジ幅を下げる展開となっていることから、106.20円回復するかが注目される。

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