FITS エコノミックレポート

5分足でわかるドル/円欧米市場動向 一旦リスク回避の動き後退!

 

★欧州市場朝方の取引では、イタリア株が反発、国債利回りの上昇も一服となったことを背景に、対ユーロ中心にドル売りが高まったため、一巡後はやや上値が重くなった。過度なイタリア懸念が緩和され、NYダウ先物が反発、米長期金利も上昇を維持しているがドルの戻りは鈍かった。米長期金利が2.859%まで持ち直したが、その後2.835%付近に失速し、ドル買いは弱まった。米長期金利が持ち直したほか、NYダウ先物が堅調推移したことでドルは持ち直した。対欧州・資源国通貨でドル売りが強まったものの、株高や米長期金利の上昇を支えにドル買いが進み、108.96円までじり高となった。米5月ADPリポートと米103月期GDP改定値が市場予想より弱い内容だったことが分かるとやや上値を切り下げた。米長期金利が上昇幅を縮めたこともあり、高値圏ながら次第に方向感の乏しい展開となった。その後は、ユーロ/円やカナダドル/円などクロス円の上昇につれてドル買いが入った。ただ、新規材料難の中、NY時間午後に入り次第に値動きが細った。

 

欧州政局に対する過度な懸念は後退した。イタリアの大衆迎合主義政党『五つ星運動』が経済財務相に推していたユーロ懐疑派のパオロ・サボナ氏に指名を辞退するよう要請した』との報道が伝わるとリスク選好の動きが強まった。また、同党と右派の『同盟』が経済財務相候補を差し替えて再び連立政権の樹立を目指していることが明らかになった。さらに別の右派政党『イタリアの同胞』も連立政権に加わる可能性がある。イタリアの政局不安が全て払拭されたわけではないことから、今後も進展次第ではリスク回避の動きとなりやすい。また、スペインでもラホイ首相の進退を問われている。急激にリスク回避の動きになったことから、反動的な買戻しが入った可能性があり、政局次第では再びリスク回避の動きになる可能性も残る。

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