FITS エコノミックレポート

金標準先物60分足では90時間SMAで下げ止まる!

 

★4月13日以降の金標準先物の60分足では、8,150円が上値目処して意識され下落調整する展開になった。サポートとして意識されていた24時間SMA(緑線)や雲上限を下抜けしたものの、90時間SMA(紫線)がサポートとして意識され一旦下げ止まった。先行き雲の厚みが薄くなることから抵抗体としての機能は弱まる。要するに上下に放れやすくなる。

 

NY金先物市場は1945.50-1985.10ドルのレンジ相場となった。昨日3月初旬以来の2000ドル台回復を果たした達成感もあって、ウクライナ情勢を懸念したリスク回避の金買いは一服した。利益確定の売りが優勢となった。2020年3月以来の101台へドルインデックスが上昇するなど、ドル相場の上昇もドル建て金価格の割高感につながり、売りを後押しした。ニューヨーク市場の序盤にかけて1985.10ドルまで買われたが、ドル高や米長期金利の上昇を受けて換金売りが強まり、通常取引終了後の時間外取引で1945.50ドルまで下落した。

 

価格帯別出来高では、8,100円前後で出来高が多いことから、上下に放れると大きな動きになりやすい。下値でも出来高が多いことで、上値が重くなると利益確定売りが出やすい。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、シグナルとともにゼロラインを下抜け両線とも下向きになっていることで、下押しバイアスが継続している。一方、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は、売られ過ぎ低水準で横ばいになっている。寄り付き後にMACDが、下向きから横ばいになるかが焦点になる。

 

金標準先物の日足では、上向きの5日SMAの8,053円がサポートとして意識され下げ止まる展開になっている。また、下値では上向きの10日SMAの7,922円もサポートとして意識されやすい。NY金先物市場は、米長期金利の上昇でドル高となったことや米国株が堅調推移したこともあり、利益確定売りが優勢になった。ただ、ウクライナ情勢の地政学リスクやインフレ高進など買い材料も根強くあることから、押し目買いが入りやすい地合いは続く。外国為替市場では、当局からの口先介入はあるものの、徐々に反応は薄くなってきている。ただ、金融機関へのレートチェックなどが入ると、反応は大きくなる。1ドル=130円を目指す動きとなっており、金標準先物の下支えになっている。それだけに、急速の円高調整が入ると値幅が大きくなりやすい。

本日の注目点は、5日SMAを維持出来るかにあるが、為替の変動にも注意が必要になる。黒田日銀総裁も当初は円安容認発言が多かったが、最近ではやや早い円安に対して懸念を示す口調になってきている。

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