FITS エコノミックレポート

金標準先物60分足では7,650円を意識!

 

★9月9日以降の金標準先物のでは、じり安基調から下値模索の動きになったが、7,650円がいったんのサポートとして意識され下げ止まる展開になっている。各SMAが下向きになっていることで、短期的な下落基調は継続している。

 

米長期金利の上昇が続くなか、金利を生まない資産である金は売りが優勢となった。節目の1700ドルを割り込み、ストップロスの売りも巻き込んで大幅安となった。中心限月の清算値の1700ドル割れは2021年3月以来となる。アジア市場の序盤で1707.80ドルまで買われたが、後半にかけて換金目的の売りが増えたことで1700ドルを下回った。ニューヨーク市場の序盤にかけて1701.40ドルまで戻したが、長期金利の高止まりを意識した売りが増えたことによって1668.90ドルまで一段安となった。通常取引終了後の時間外取引では1670.40ドルが下値となり、主に1673ドルを挟んだ水準で推移した。 

 

価格帯別出来高では、7,850円前後で出来高が多いことから、手仕舞い売りも入り7,750円を下抜けると手仕舞い売りが増えた。7,650円付近で押し目買いが入り出来高が増えたことで、いったん下げ止まる展開になった。このまま出来高が膨らむかが焦点となる。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインの下方でシグナルと共に下向きとなっていることで、下押しバイアスは残っている。ただ、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は、%DとSlow%Dが低水準で横ばいになってきていることで、両線が上向きになるかが注目される。

 

金標準先物の日足では、強いサポートとして意識されると思われた25日・75日・100日SMAを下抜けしてきた。そのため、下値模索の動きになりやすい。下値では心理的節目となる7,500円が意識される。NY金先物市場では、FRBの金融引き締めの長期化観測が嫌気され、心理的節目となる1,700ドルを下回る展開になった。金利上昇により上値の重い展開となりやすいが、米国株の下落によるリスク回避の動きに転じるかが焦点になる。外国為替市場では、政府・日銀による為替介入の思惑がドルの上値を抑えている。ただ、現段階で為替介入を実施できるかは懐疑的な見方が多いことから、押し目買いの入りやすくドルの下値も限定的になりやすい。

金標準先物の日足では、サポートを下抜けしたことで下値模索の動きになりやすい。一方、リスク回避の動きが強まり米長期金利が低下しるようなら、再び買い戻しの動きにもなる。下値では7,500円が意識される。60分足では、7,650円近辺で出来高が膨らむかがポイントになる。

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