★3月2日以降の金標準先物の60分足では、7,500円を上抜けるとストップロスを巻き込むような上昇基調となったものの、7,600円近辺でもみ合い相場が続いた。新値追いとなっていることで、一旦上値が重くなると利益確定売りも出やすく上値が重くなる。一方で、上値追いとなると売り方からの買い戻しも入りやすく、値動きが荒くなりやすい。
NY金先物市場は1985.80-2078.80ドルのレンジ相場だった。ウクライナ情勢の緊迫化を材料に2078.8ドルまで上伸した。しかし、ウクライナがロシアの意向に沿って北大西洋条約機構(NATO)加盟を主張しないとの報道が伝わった。停戦の期待が高まり、リスク回避姿勢が後退した。安全資産とされる金を買う動きが弱まり、一時2027ドル付近まで上昇幅を縮小した。アジア市場で1985.80ドルまで下げたが、まもなく反転し、ロンドン市場で2027.80ドルまで買われた。ニューヨーク市場の中盤にかけて2078.80ドルまで一段高となった。その後、一時2027.10ドルまで下げたが、通常取引終了後の時間外取引で2060ドル台に再浮上している。
価格帯別出来高では、7,600円台で売り方からの買い戻しと買い方からの利益確定売りから出来高が短時間で膨らむ展開になっている。7,500円~7,600円の価格帯では、急騰したことから出来高が少ない。そのため、値幅が大きくなりやすいので注意。
MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインの上方でシグナルとともに上向きを維持していることから、上昇基調は継続している。ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は高水準で波打つ動きになっており、ダマシには注意が必要となっている。%DがSlow%Dを上抜けしてきており、持ち直しの展開になっている。
金標準先物の日足では、上向きの5日SMAの上方に位置しており、短期的には上昇の勢いが強いことを示している。ただ、それだけ買われ過ぎの過熱感も強くなっている。2月4日安値6,602円から、1ヵ月程度で約1,000円超上昇している。NY金先物もウクライナ情勢の緊迫化から、有事の金買いが継続している。一気に2,000ドル台後半まで上昇していることから、やはり買われ過ぎ過熱感が出ている。為替市場では、英米のロシア産原油の輸入禁止を発表したことで、インフレ高進懸念が強まり米長期金利の上昇とともにドルが底堅い展開になっている。そのため、金標準先物の下支えになっている。
本日の注目点は、上昇スピードが速いことから上値が重くなると利益確定売りが入りやすく短期的な調整局面になりやすい。一方で、有事の金買いが続いていることから、下値も限定的になりやすい。約1ヵ月で1,000円超上昇するなど、買われ過ぎ過熱感が強まっていることには警戒したい。
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