FITS エコノミックレポート

金標準先物60分足では6,500円を意識!

 

★11月19日以降の金標準先物の60分足では、雲の下限がレジスタンスとして推移していたが、上抜け出来ずに下値試しの展開になった。一時心理的節目となる6,500円を下抜けしたものの、下値目処として意識され持ち直す展開になった。各SMAが下向きになっていることで、下押しバイアスは残っている。下向きの24時間SMA(緑線)がレジスタンスとして意識されやすい。

 

NY金先物市場は1778.60-1816.30ドルのレンジ相場となった。南アフリカで新たに確認された変異株への警戒感で金融相場全体が大荒れとなる中、安全資産とされる金は買いが先行した。ただ、買いが一巡すると換金目的の売りが入り、急速に上げ幅を縮小した。ロンドン市場で1816.30ドルまで買われた後、換金目的の売りが増えたことによってニューヨーク市場の中盤にかけて1778.60ドルまで下落した。ただ、米長期金利が低下したことや、ユーロ安が一服したことから、金先物は下げ渋った。

 

価格帯別出来高では、6,600-6,650円処に出来高が多いことから、戻り場面では買い方からの『やれやれ売り』が上値の重石になりやすい。週明けは6,600円近辺で出来高が膨らむかが焦点となる。含み損を抱えた買い方が多いことから、もう一段下落すると手仕舞い売りが出やすい。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、下落の勢いが鈍化してきていることから、横ばいから上向きになるかが注目される。ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)では、低水準から%DがSlow%Dを上抜け両線とも上向きになっていることで、戻り基調になってきた。週明け寄り付き後のMACDの動向がポイントになりやすい。

 

金標準先物の日足では、下向きの5日SMAがレジスタンスとして意識され、下押しの展開になった。しかし、下ヒゲを残して引けにかけて戻り基調となった。下値では、75日SMAの6,442円や100日SMAの6,428円がサポートとして意識される。NY金先物市場では、リスク回避の初動は換金売りが増加しやすく、今回も同様の動きになった。しかし、米長期金利が1.4%台まで低下したことや、世界的な株価下落で金は底堅く推移する環境になっている。為替市場では、リスク回避の円買いが強まる展開になり、金標準先物の重石になった。CFTCの投機筋の円ショート(ドル買い・円売り)が11月16日付で93,126枚と高水準で推移していたことから、ロスカットに絡んだ円の買い戻しも円高基調を強めた。

週明けの注目点は、心理的な節目となる6,500円を維持出来るかが焦点となる。維持することが出来ないと、上値で保有している買い方からの手仕舞い売りも出やすくなり、下落基調と強まる可能性がある。また、75日SMAと100日SMAがサポートとして意識されるかも注目点になる。60分足では引けにかけて戻り基調となったことから、週明け寄り付きの動きが注目点となる。

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