FITS エコノミックレポート

金標準先物60分足では6,350円がサポートとして意識!

 

★8月31日以降の金標準先物の60分足では、雲下限120時間SMA(赤線)戻り上値のレジスタンスとして意識されると急落する場面となり、240時間(茶線)も下抜ける展開になった。しかし、6,350円が下値目処として意識されると下げ止まったものの、戻り上値の重い展開になっている。引けにかけても陰線引けとなっていることからも、下げ止まった感は現状感じられない。夜間取引では、雲のネジレがありトレンドの反転や加速など相場の節目になりやすい。

 

NY金先物市場は1793.70-1829.50ドルのレンジ相場となった。米長期金利が上昇し、金利がつかない金の価値が相対的に弱まった。為替相場でドル高が進行したことも、ドル建て金先物の重石となった。アジア市場で1829.50ドルまで買われたが、その後はじり安となり、ニューヨーク市場で節目の1800ドルを下回った。米長期金利の上昇とドル高を意識して換金目的の売りが優勢となった。ただ、通常取引終了後の時間外取引で1800.50ドルまで戻しており、下げ幅はやや縮小している。

 

価格帯別出来高では、出来高の多い価格帯を下抜けたことで、買い方からの手仕舞い売りも重なり大きな下げとなった。6,350円近辺で押し目買いが入り、やや出来高を膨らませて下げ止まった。下値で出来高が今後も膨らむかが焦点となる。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、下方で横ばいになってきていることで、下落の勢いは鈍化してきている。また、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)も、低水準から下値を切り上げてきている。両オシレーターともに下落基調が鈍化してきることから、寄り付き後の動向が注視される。

 

金標準先物の日足では、上値の重さが意識され下押す展開になった。サポートとして意識されていた100日SMAを下抜けると急落する展開になった。5日SMAが下向きになってきたことで、短期的には下落基調になりやすい。下値では、25日SMAの6,329円や260日SMAの6,327円が下値目処として意識される。NY金先物はドル高と米長期金利上昇を嫌気して、心理的節目となる1,800ドルを下抜けた。そのため、戻り場面では1,800ドルがレジスタンスとして意識される。米国市場では10年債、30年債入札があり、利回りは上昇しやすい地合いとなっており金の重石になりやすい。一方、為替市場では、米国債の利回り上昇から日米金利差拡大によりドル高基調が続く可能性が高く、金標準先物の下支えとなる。

本日の注目点は、下押しバイアスが強まっていることから、25日SMAや260日SMAで下げ止まるかが焦点となる。戻り場面では、直近で6,400-6,450円で出来高が多かったことから、買い方からの『やれやれ売り』が上値も重石になりやすい。また、60分足では、夜間取引に入ると雲のネジレがあることから、相場に動きが出てくる可能性もある。

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