FITS エコノミックレポート

金標準先物60分足では240時間SMAがサポート!

 

★11月16日以降の金標準先物の60分足では、心理的な節目となる6,800円近辺でもみ合いとなったが、下抜けすると加速的に下落した。しかし、240時間SMA(茶線)や6,750円の節目がサポートして意識され、一旦下げ止まる展開になっている。

 

NY金先物市場は1844.20-1868.10ドルのレンジ相場となった。欧州のコロナ感染再拡大によるロックダウンなど行動規制の強化を嫌気してユーロが売られた。ユーロなど主要通貨に対するドル上昇により、ドル建て金価格に割高感が生じた。ドル高は、ドルの代替資産とみなされることもある金の相対的な価値低下も意識させた。ロンドン市場の序盤で1853.00ドルまで下げた後、ニューヨーク市場の序盤にかけて1868.10ドルまで戻したが、欧州諸国の都市封鎖を警戒した換金売りが増えたことで1844.20ドルまで反落した。通常取引終了後の時間外取引ではおおむね1850ドルを下回る水準で推移した。

 

価格帯別出来高では、6,800-6,850円の出来高の多い価格帯を下抜けしたことで、買い方らの手仕舞い売りも絡み大きな下落となった。6,750円近辺では出来高が膨らんでいないことから、下げ止まるかは今後の出来高次第になる。一方、戻り場面では6,800円から上値では出来高が多いことから、買い方からの『やれやれ売り』が出やすく戻りの上値の重石になりやすい。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、シグナルとともに下向きとなっており、下押しバイアスが強いことを示している。ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)でも、売られ過ぎ過熱感は出ているものの、%DとSlow%Dの両線が下向きとなっていることから、下落基調は継続している。オシレータからは下落基調が続いていることから、値ごろ感からの買いには注意が必要である。

 

金標準先物の日足では、10日SMAの6,772円をじわりと下抜けしてきたほか、5日SMAも下向きになっていることで、短期的な下落基調が続いていることを示している。上昇基調が続いていたことから、一旦上値が重くなると利益確定売りが出やすく、売りが一巡するまでは上値の重さが意識される。NY金先物市場でも、ユーロ安・ドル高から利益確定売りが強まる動きになった。しかし、欧州ではウイルス感染再拡大しており、リスク回避の動きが強まりやすいことで過度な下落は回避されやすい。為替市場では、米金利の動向に振れる展開が続いている。米FRBの早期の金融引き締め懸念がある一方で、コロナ感染再拡大による世界的な経済の回復を遅らせるとの懸念も根強い。そのため、日々の変動幅も大きくなってきている。

本日の注目点では、10日SMAを下抜けしてきたことで短期的には下押しバイアスが強まっている。そのため、一旦の下値模索の動きになりやすい。6,750円、6,700円、6,650円など、価格の節目が意識される。また、上向きの25日SMAの6,636円も相場の節目として意識される。60分足では240時間SMAで下げ止まるかが注目される。

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