FITS エコノミックレポート

金標準先物60分足では高値圏でもみ合い!

 

★8月10日以降の金標準先物の60分足では、一時雲の上限、72時間SMA(青線)120時間SMA(赤線)まで下落したものの、サポートとして意識され反発する展開になった。ただ、直近高値近辺まで戻ると、上値の重い展開が続きもみ合い相場となっている。

 

NY金先物市場は1772.00-1791.30ドルのレンジ相場となった。アフガニスタンでイスラム原理主義勢力・タリバンがほぼ全土を掌握した。同勢力は国際テロ組織アルカイダと関係が深いとされ、地政学リスクの高まりと共に安全資産とされる金に資金が向かった。米長期金利が低下したことも金相場の下値を支えた。ニューヨーク市場の序盤にかけて1772.00ドルまで下落したが、米長期金利の伸び悩みや中東情勢の悪化を警戒した買いが入った。一時1791.30ドルまで買われた。通常取引終了後の時間外取引でも金先物は底堅い動きを維持し、主に1790ドルをやや下回る水準で推移した。

 

価格帯別出来高では、下方に出来高が多い価格帯があることから、上値が一旦重くなると利益確定目的の売りが出やすい。そのため、上値追いには改めて強い買い材料が必要になる。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインがサポートとして意識され反発したものの、横ばいになっておりトレンドレス状態となっている。一方、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は、高水準で横ばいになっており、やや買われ過ぎ過熱感が出ている。寄り付き後にMACDが上向きになるかがポイントになる。

 

金標準先物の日足では、10日SMAの6,272円と200日SMAの6,277円がレジスタンスとして意識され上値を抑えている。一方、下値では上向きになってきた5日SMAの6,224円がサポートとして意識され下支えしている。徐々に下値を切り上げ持ち直しの展開になてとり、戻り基調は継続している。上値ではもみ合い相場が長く続いたことから、戻り場面では買い方からの『やれやれ売り』が上値の重石になっている。NY金先物市場は、1,700ドル後半で推移しており心理的な節目となる1,800ドルを伺う展開になっている。一方、為替市場では、米中の経済指標の悪化から景気減速懸念が高まってきていることや、アフガニスタン情勢による地政学リスクの高まりによる円買いもあり、109円台前半まで円高基調となっており金標準先物の重石となっている。

本日の注目点は、10日SMAと200日SMAを上抜け出来るのか、それとも上向きになった5日SMAを下抜けるかが焦点となる。世界的な景気減速感や中東における地政学リスクの高まり懸念から、金は買われやすい地合いにある。米7月雇用統計で強含んだ長期金利も低下傾向にあることが金の下支えとなっている。

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