FITS エコノミックレポート

金標準先物60分足では高値圏でもみ合い相場!

 

★3月22日以降の金標準先物市場は、概ね7,600-7,700円の高値圏でもみ合い相場が続いている。雲上限を下抜けしたものの、72時間SMA(青線)がサポートとして意識され下げ止まる展開になっている。一方、心理的節目となる7,700円台では上値の重さも意識されてきている。

 

NY金先物市場は1915.70-1959.80ドルのレンジ相場となった。ロシア・ウクライナの停戦協議への期待感でリスク回避ムードが緩んだことや、米長期金利が高止まりしていることが重しとなり、金先物は売りに押される動きとなった。アジア市場の序盤で1959.80ドルまで買われたが、その後は伸び悩みとなった。米長期金利は低下したが、米国株式の反転やドル高を嫌気した売りが強まり、通常取引終了後の時間外取引で1915.70ドルまで下落した。

 

価格帯別出来高では、もみ合いながらも出来高が膨らんできており、利益確定売りなどを吸収しながら推移している。ただ、出来高の多い価格帯を下抜けしてきていることで、もう一段下落すると買い方からの手仕舞い売りが出やすい。また、出来高の少ない価格帯では、変動幅が大きくなりやすいので注意が必要となる。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、わずかにゼロラインを下抜けしてきているほか、シグナルも緩やかに下向きになっていることで下押しバイアスが強まっている。また、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)でも、%DとSlow%Dの両線は下向きになっており、下落基調が続いている。緩やかに下落基調が続いていることから、寄り付き後の動向が注視される。

 

金標準先物の日足では、3月9日の高値7,672円を挟んでもみ合う展開が続いている。上値は重いものの、緩やかに上向きの5日SMA7,589円の上方に位置していることから上昇基調は継続している。NY金先物市場は、ロシアとウクライナの停戦協議への期待感もあり、地政学リスクの後退から利益確定売りが出やすかった。為替市場では、1日の値幅としては16年12月以来となる乱高下する展開になった。ただ、日米金融政策の方向性の違いが明確になっていることから、ドルの底堅い展開が予想され金標準先物の下支えになりやすい。

本日の注目点は、もみ合い相場から上昇基調となるのか、5日SMAを下抜け下落調整局面になるかが焦点になる。現状では、5日SMAと10日SMAともに上向きになっていることから、短期的には上昇基調が継続している。60分足では雲上限を再び上抜け出来るのか、それとも雲下限を下抜けするかが注目される。

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