FITS エコノミックレポート

金標準先物60分足では高値圏から急落!

 

★5月26日以降の金標準先物の60分足では、高値圏から心理的な節目の6,700円や雲下限を下抜ける急落となった。売り一巡後は買い戻される展開になったものの、72時間SMA(青線)がレジスタンスとして意識されると再び雲下限を下抜ける展開になった。安値引けとなっていることから、下押しバイアスが強いことを示している。夜間取引になると雲のネジレがあり相場の節目となりやすい。

 

NY金先物市場は1894.50-1919.20ドルのレンジ相場となった。5月米ISM製造業景気指数は61.2と、4月の60.7から改善し、市場予想の60.9も上回った。しかし、同雇用指数は4月の55.1から、50.9へ低下した。注目指標が強弱まちまちの内容となったこともあり、リスク逃避先資産の金は方向感が定まらなかった。前営業日となる先週末引けの水準前後の動きに終始した。アジア市場で1919.20ドルまで買われたが、ニューヨーク市場の序盤にかけて1894.50ドルまで反落した。その後は1900ドルをやや上回る水準で推移した。米長期金利は下げ渋ったことから、1905ドル近辺で金先物の戻り売りの興味が確認されている。

 

価格帯別出来高では、高値圏で出来高が膨らんでいたが、一気に下抜けする展開になったことで、手仕舞い売りも絡む展開になった。上値に出来高が多い価格帯があり、戻り場面では買い方からの『やれやれ売り』が重石となりやすい。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインを下抜けシグナルと共に下向きになっていることで、下押しバイアスが強いことを示している。また、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)も、%DとSlow%Dが下向きになっており、下落基調が続いている。

 

金標準先物の日足では、サポートして意識される9月16日高値の6,708円や5日SMAの6,703円を下抜けた。早々に回復出来るかが焦点となる。下値では上向きの10日SMAの6,645円がサポートするかも注目される。NY金先物も心理的節目の1,900ドルを挟んだ動きになっており、一旦上値が重くなっている。為替市場では、110.00円の上値の重さが意識され、一転して109円台前半まで下落する展開になった。そのため、金標準先物の上値を抑える展開になっている。ただ、過度な円高・ドル安になる市場環境でもない。

本日の注目点では、10日SMAの6,645円がサポートとなり、再び5日SMAを上抜け回復出来るかが焦点となる。一方で、10日SMAを下抜けすると、下値目処として1月7日の高値6,488円や25日SMAの6,473円まで下押しする可能性がある。やや買われ過ぎ過熱感が出ていたことから、利益確定売りも出やすく上値が重くなる可能性もある。

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