FITS エコノミックレポート

金標準先物60分足では雲下限がレジスタンス!

 

★3月4日以降の金標準先物の60分足では、120時間SMA(赤線)がサポートとして意識され反転する展開になった。しかし、雲下限がレジスタンスとして意識され上値を抑える展開が続いている。ただ、寄り付き後に雲のネジレがあることから、トレンドの反転や加速など相場の節目になりやすい。そのため、上下にトレンドが発生する可能性もある。

 

NY金先物市場は1975.00-2015.10ドルのレンジ相場となった。昨日リスク回避姿勢を弱めた露・ウクライナの停戦へ向けた動きに特段の進展がなく、巻き戻しの買いが入った。米消費者物価指数(CPI)は想定範囲内の結果だったが高止まり状態となった。米長期金利はいったん低下したが結局2%台へ上昇した。金利上昇に圧迫され、米国株は下落した。一方で欧州中央銀行(ECB)が、物価高が成長を抑制するとの見方を示した。リスク回避再燃で安全資産とされる金が買われ、2000ドル台を回復して取引を終えた。アジア市場で1975.00ドルまで売られたが、ウクライナとロシアの停戦協議で進展はなかったことから、押し目買いが入った。ニューヨーク市場の序盤にかけて2015.10ドルまで戻した。ただ、その後は伸び悩み、通常取引終了後の時間外取引では2000ドルをやや上回る水準で推移した。 

 

価格帯別出来高では、上下の出来高の多い価格帯に挟まれもみ合い相場となっている。そのため、上下どちらかに放れると、手仕舞い売買などの増加により変動幅を大きくしやすい。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインをじわりと上抜けしてきたことから、上向きバイアスが強まってきた。ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は、高水準で横ばいになっており、トレンドレス状態となっている。寄り付き後のMACDがゼロラインを明確に上抜け出来るのか、それともゼロラインがレジスタンスとして意識され上値を抑えるのか確認したい。

 

金標準先物の日足では、一旦上向きの5日SMAを下抜けしたものの、引けにかけて回復する展開になった。そのため、短期的には上昇基調が継続している。本日は5日SMAの7,431円を維持出来るかが焦点になる。NY金先物市場は、ウクライナ情勢の緊迫化の長期化やインフレ高進のヘッジ目的による買いのほか、米国株安によるリスク回避の買い戻しが入った。価格変動幅が大きくなっているので、引き続き注意が必要となる。為替市場では、インフレ高進による米長期金利上昇からドル/円でも116円台を回復するなど、金標準先物の下支えになっている。

本日の注目点は、上向き5日SMAを維持出来るかが焦点になる。下抜けるようなら、上向きの10日SMAの7,273円が下値目処として意識される。60分足では、寄り付き後に雲のネジレがあることから、相場の節目になりやすいので注意が必要となる。

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