★11月29日以降の金標準先物の60分足では、6,395円が底値となり戻り基調が継続しているが、一目均衡表雲上限がレジスタンスとして意識され上値を抑える展開になっている。一方、24時間SMA(緑線)がサポートとして意識され下支えしている。週明けは雲上限を上抜け出来るかが焦点となる。
NY金先物市場は1766.00-1788.00ドルのレンジ相場となった。高く始まった米国株が一転軟調に転じると、リスク回避ムードの強まりと供に安全資産とされる金に買いが集まった。米長期金利が低下幅を広げたことも金利の付かない金の支えとなり、前日に下げた分をほぼ取り戻して終えた。11月米雇用統計発表後に1766.00ドルまで売られたが、米国株式の下落や米長期金利の低下を意識して金先物は反転した。通常取引終了後の時間外取引で1788.00ドルまで買われた。
価格帯別出来高では、出来高の多い価格帯をゆっくり買い方からの『やれやれ売り』を吸収しながら、戻り基調が続いている。6,650円前後までは戻り売りが出やすく、上値の重さが意識される。
MACD(パラメータ:12、26、9)は、レジスタンスとして意識されていたゼロラインを上抜けしてきたことから、戻り基調は継続している。ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は、やや買われ過ぎ過熱感が出てきているが、%DとSlow%Dの両線が上向きを維持していることで、戻り基調が続いている。
金標準先物の日足では、75日SMAの6,458円と100日SMAの6,432円がサポートとして意識され下げ止まる展開になっている。ただ、下向きの5日SMAが6,480円に位置していることから、レジスタンスとして意識される。NY金先物は、米長期金利の低下とドル安・米国株安によりリスク回避の買いが入った。しかし、連邦準備制度理事会(FRB)の金融緩和解消の軌道に変わりはなく、時期尚早の金融緩和解除への警戒感も強まりやすいことから、再び米長期金利の上昇から上値が重くなりやすい。為替市場では、リスク回避の円買いから112円台後半へ円高が進行したものの、日米金融政策の方向性の違いから円買いも限定的になりやすく、過度な円高は回避される。
本日の注目点は、75日SMAと100日SMAを維持出来るのか、それとも5日SMAがレジスタンスとして意識され、下押しするのかが大きなポイントになる。かなり売り込まれた後だけに、一旦下げ止まると売り方からの買い戻しも入りやすい。60分足では、戻り基調が継続しているが、雲の上限を上抜け出来るかが焦点になる。
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