FITS エコノミックレポート

金標準先物60分足では雲の中でもみ合い!

 

★3月7日以降の金標準先物の60分足では、7,350円が底値となり持ち直す展開となって、雲下限を上抜けした。しかし、72時間SMA(青線)がレジスタンスとして意識され、上げ止まる展開となりもみ合い相場となった。下落調整からのもみ合い相場となっており、売買材料待ちの状態となっている。

 

NY金先物市場は1960.60-2004.00ドルのレンジ相場となった。ウクライナ情勢について、プーチン露大統領が停戦交渉に『一定の前向きな変化』としたことで、安全資産の金を売る動きが先行した。しかし、ウクライナ外相が『前日のロシアとの協議では進展はゼロだった』と否定したことで買い戻された。一時1964.80ドルまで売られたが1998.50ドルと、昨日終値2000.4ドル手前まで戻す場面もあった。アジア市場の序盤で2004.00ドルまで買われたが、利食い売りが増えたことで伸び悩み、ニューヨーク市場の序盤にかけて1960.60ドルまで売られた。ただ、ウクライナ情勢は流動的であり、安全逃避の買いが再び増えたことで1994.30ドルまで反発した。通常取引終了後の時間外取引では1990ドルを挟んだ水準で推移した。 

 

価格帯別出来高では、7,350-7,500円で出来高が膨らんでおり、上下どちらに放れると大きな動きになりやすい。7,600円台でも出来高が膨らんでいることから、戻り場面では上値の重石になりやすい。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロライン付近でもみ合う展開になっており、方向感を欠く展開が続いている。一方、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は、やや買われ過ぎ過熱感はあるものの、%DとSlow%Dは上向きになっており、上昇基調は継続している。そのため、寄り付き後にMACDが明確にゼロラインを上抜け出来るかが焦点になる。

 

金標準先物の日足では、一時上向き5日SMAの7,464円を下抜けしたものの、引けにかけて持ち直す展開になった。そのため、短期的な上昇基調は継続している。下値では上向きの10日SMAの6,734円もサポートとして意識される。NY金先物市場は、ウクライナ情勢が流動的なためヘッドラインに振れる展開になっており、心理的節目となる2,000円を挟んでもみ合い相場となっている。為替市場では、日米金融当局の金融政策の方向性の違いが着目した円売り・ドル買いが強まり117円台まで円安が進行した。そのため、金標準先物の下支えとなっている。

本日の注目点は、5日SMAを維持できるのか、それとも下抜けして下落調整的な動きになるのかが焦点になる。しばらくはウクライナ情勢や米国株価の動向に振れる展開が予想され、ボラティリティが高まりやすいので注意が必要となる。60分足では、出来高の多い価格帯でもみ合い相場となっていることで、上下どちらかに放れると大きな動きになりやすい。

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