FITS エコノミックレポート

金標準先物60分足では雲の下限攻防!

 

★6月18日以降の金標準先物の60分足では、じり安傾向が続いたことで雲の下限まで低下した。雲の下限を下抜けるのか、それともサポートとして意識され下げ止まるのかが注目される。先行き雲の厚みが薄くなることから、抵抗体としての機能は低下しやすく、雲の上下に振れやすくなる。

 

NY金先物市場は1772.70-1788.60ドルのレンジ相場となった。予想より弱い5月米耐久財受注や前週分の新規失業保険申請件数を受けて、安全資産とされる金は買いが先行した。ただ堅調なままの株式市場を眺めながら徐々に上値を切り下げた。バイデン米大統領が上院の超党派グループとインフラ投資計画について合意したと報じられ、米株が一段高となる一方で金先物への投資は手控えられた。アジア市場で1772.70ドルまで下げた後、ニューヨーク市場の序盤にかけて1788.60ドルまで買われたが、米国株高を意識して金買いは縮小した。

 

価格帯別出来高では、もみ合い相場が続いていることから、6,300-6,350円近辺での出来高が膨らんでおり、上下に放れると大きな動きになりやすい。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインに沿って横ばいになっており、トレンドレスの状態が続いている。ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は、やや売られ過ぎ過熱感が出てきているものの、%DとSlow%Dの両線が下向きになっていることで、下押しバイアスが強いことを示している。

 

金標準先物の日足では、5日SMAの6,324円、75日SMAの6,317円、200日SMAの6,304円がサポートとして意識され下げ止まる展開になっている。一方、下向きの10日SMAが徐々に近づいてきており、レジスタンスとして意識される。サポートを下抜けすると再び下値模索の展開になりやすい。NY金先物は小幅な値動きになっているものの、リスク先行の動きから上値の重い展開が予想される。為替市場では、111円台の上値の重さが意識され始めており、110円台後半まで押し戻される展開になっている。ただ、過度な円高リスクも小さい。

本日の注目点は、下値SMAが支えとなって反転するのか、下抜けして下値模索の動きになるのかが焦点となる。60分足でも、雲の下限がサポートになるのか、下抜けするのかが注目される。

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