FITS エコノミックレポート

金標準先物60分足では戻り上値の重い展開!

 

★3月8日以降の金標準先物の60分足では、15日の雲のネジレ以降下落基調が加速する展開になった。240時間SMA(茶線)を下抜けると7,200円近辺まで下落したが、心理的な節目となり反転した。しかし、240時間SMAがレジスタンスとして意識され、再び下押しする展開になっている。ちょうど雲が薄くなりネジレが継続しているため、相場の節目にかかっている。7,200円を維持出来るかが焦点になる。

 

NY金先物市場は1908.10-1956.90ドルのレンジ相場となった。米長期金利の上昇基調が続くなか、金利のつかない金先物相場は連日で売りに押された。アジア市場の序盤で1956.90ドルまで買われたが、米国金利の先高観は後退していないことから、ニューヨーク市場の序盤にかけて1908.10ドルまで売られた。ただ、ウクライナ情勢は流動的であり、安全逃避の買いも一部で観測された。通常取引終了後の時間外取引では主に1920ドルを挟んだ水準で推移した。

 

価格帯別出来高では、7,400円前後で出来高が多いことから戻り場面ではレジスタンスとして意識され戻り上値の重石になる。一方、買い方の含み損が拡大していることから、もう一段下落するようなら手仕舞い売りによってさらに失速する可能性もある。下値で出来高が膨らむかが下げ止まりのポイントになる。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインの下方で横ばいになっていることで、下押しバイアスは鈍化してきる。また、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)も、%Dが上向きになってきており、Slow%Dを上抜けする動きになるかが焦点になる。

 

金標準先物の日足では、サポートとして意識されると思われた上向きの10日SMAを下抜けた。また、下向きになった5日SMAが10日SMAとデッドクロス寸前の動きになっている。そのため、短期的な上昇基調は後退した。NY金先物市場は、連日の米長期金利上昇が嫌気され大幅な下落調整局面になっている。ただ、ウクライナ情勢が再び緊迫化すると、一転して買い戻しが強くなりやすい。しばらくは上下に大きく振れやすので注意が必要。為替市場では、米長期金利の上昇に伴って、ドルが底堅く推移する展開になっている。そのため、金標準先物の下支えになっている。米FOMCでは0.25%の利上げは織り込まれており、先行きの利上げ動向が注視されている。そのため、ドットチャート次第では、ドルの変動幅が大きくなりやすい。

本日の注目点は、10日SMAの7,352円を早々に回復出来るかが焦点になる。レジスタンスとして意識されるようなら、25日SMAの7,118円が下値目処として意識される。60分足では寄り付きから雲のネジレがあり、相場の節目にあることから動向が注目される。

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