FITS エコノミックレポート

金標準先物60分足では戻り上値の重い展開!

 

★5月31日以降の金標準先物60分足では、戻る上値の重い展開になっている。240時間SMA(茶線)がレジスタンスとして意識され上値を抑えていた。しかし、NY時間に上抜け出来たものの、雲の下限がレジスタンスとして意識され、再び上値を抑えられる展開になっている。そのため、戻り上値の重さが意識されている。

 

NY金先物市場は1855.60-1899.00ドルのレンジ相場となった。予想にとどかなかった米非農業部門雇用者数の伸びを受けた米金利低下によるドル安が、ドル建て金相場の割安感につながった。金利を生まない資産である金の相対的な劣後性の緩和にもつながり、昨日の大幅反落の値幅を縮小する買い戻しとなった。アジア市場で1855.60ドルまで売られたが、押し目買いが入ったことで反転。5月米雇用統計発表後にドル売りが優勢となったことから、1899.00ドルまで買われた。通常取引終了後の時間外取引では1890ドル台で推移した。

 

価格帯別出来高では、出来高の多い価格帯から急落したことで、戻り場面では買い方からの『やれやれ売り』が出やすく上値の重石となっている。出来高の多い価格帯を上抜けするまでは、上値の重い展開が続きやすい。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、シグナルと共に上向きになりゼロライン近辺まで戻り基調になっている。ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は一時高水準から低下基調になったものの、再び%D がSlow%Dを上抜けしてきており、戻り基調となってきた。そのため、MACDのゼロラインを上抜け出来るのか、それともレジスタンスとなり押し戻されるかが焦点になる。

 

金標準先物の日足では、戻り基調になったものの下向きに5日SMAの6,687円と10日SMAの6,674円がレジスタンスとして意識されており、戻り上値を抑える展開になっている。NY金先物も米長期金利の低下や米ドル安を好感した買いが入ったものの、心理的節目となる1,900ドル台がレジスタンスとして意識され上値を抑える展開になっている。週明け後も米長期金利や米ドルの動向次第で上下に振れやすい。為替市場では、米長期金利の低下から、再び109円台半ばまで円高基調が進行しており、金標準先物の上値を抑える展開になっている。

本日の注目点は、5日SMAと10日SMAを回復出来るかが焦点となる。特に5日SMAが下向きになっていることで、レジスタンスとして強く意識される。早々に回復出来ると買い方の自信回復につながるが、中々上抜け出来ないと上値の重さが意識され手仕舞い売りが出やすくなる。

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