FITS エコノミックレポート

金標準先物60分足では引けにかけて反転!

 

★2月17日以降の金標準先物の60分足では、7,269円が高値となった後は下落調整場面となった。一時24時間SMA(緑線)がサポートとして意識されたが、下抜けると雲下限を下抜けたものの、120時間SMA(赤線)がサポートとして意識されると、引けにかけて反転する展開になった。先行きも雲の厚みが薄いことから、下抜けしやすい地合いが継続する。

 

NY金先物市場は1878.60-1976.50ドルのレンジ相場となった。ロシア軍がウクライナに侵攻したことが伝わると安全資産とされる金を買う動きが一気に強まり、時間外では1976ドル付近まで大きく値を上げた。ただNY勢が本格参入すると一転し売り戻しが優勢になった。為替相場でドル高が急速に進み、ドル建ての金には割高感が生じたことも重石となった。なお、リスクセンチメントの改善を受け、引け後の時間外取引きでは1900ドルを割り込んだ。ロシアによるウクライナ攻撃で1976.50ドルまで買われたが、ニューヨーク市場の終盤にかけて一時1878.60ドルまで反落した。通常取引終了後の時間外取引では主に1900ドルを挟んだ水準で推移した。

 

価格帯別出来高では、出来高の多い7,000円前後がサポートとして意識され下げ止まる展開になった。7,000円を超える高値圏では出来高が少ないことから、出来高が膨らむかが今後の焦点になる。また、出来高の少ない価格帯では、上下に大きく振れやすいので注意が必要。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインの上方からシグナルとともに下向きとなっており、下押しバイアスが強い状態となっている。一方で、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は売られ過ぎ低水準から%DがSlow%Dを上抜ける展開になっており、持ち直しの兆しとなっている。寄り付き後にMACDのゼロラインがサポートとして意識されるかがポイントになる。

 

金標準先物の日足では、5日SMAを一時下抜けしたものの上向きの10日SMAがサポートとして意識され持ち直す展開になった。そして、再び5日SMAを回復して終了したため、短期的な上昇基調は継続している。上昇基調が継続していただけに、一旦上値が重くなると利益確定売りも出やすい。NY金先物市場は、ウクライナ情勢による地政学リスクの高まりから強含みで推移したが、ドル高が嫌気され上値を切り下げる展開になった。ただ、地政学リスクが続いているほか、インフレ高進懸念の高まりもあり、利食い後は底堅い展開が予想される。為替市場では、流動性の観点からドル需要が強まり、ドル/円でも115円台半ばまで回復しており、金標準先物の下支えになっている。

本日の注目点は、5日SMAと10日SMAがサポートとして意識され、欧米市場でつけた高値7,269円を回復出来るかが焦点になる。週末ということもあり、ポジションの調整的な動きが強まり上下に振れる展開には注意。

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