FITS エコノミックレポート

金標準先物60分足では出来高膨らむも下げ基調!

 

★6月14日以降の金標準先物の60分足では、6,300円を挟んでもみ合い相場になったものの、引けにかけて上値を切り下げる展開になった。改めて上値の重さが意識される。26期間先の先行スパン1・2も低下傾向にあることから下押しバイアスが強いことを示している。

 

NY金先物市場は1761.20-1797.90ドルのレンジ相場となった。ブラード・セントルイス連銀総裁の『最初の利上げは2022年後半になる見通し』との発言で、米2年債利回りが昨年4月以来の水準まで急騰したこともあり金先物価格は続落した。また、ドルが対オセアニア通貨で年初来高値を更新したほか、対欧州通貨でも軒並み買われたことで、ドルで取引される金先物は割高感もあり上値が抑えられた。ロンドン市場で1797.90ドルまで買われたが、ユーロ売り・米ドル買いが再び強まり、通常取引終了後の時間外取引で1761.20ドルまで下落した。 

 

価格帯別出来高では、6,300円を挟んでもみ合いながらも出来高が膨らんでおり、押し目買いが入ってきている。しかし、徐々に出来高の多い6,300円の価格帯を下抜けしてきていることから、買い方からの手仕舞い売りにも上値を抑える要因となりやすい。また、6,350円から6,500円の価格帯では出来高が少ないことから、値動きが大きくなりやすいので注意が必要である。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、横ばいになっていることでトレンドレスの状態。ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)でも、低水準で横ばいになっていることでトレンドレスになっている。週明け寄り付きの値動きが注目される。

 

金標準先物の日足では、心理的な節目となる200日SMAを下抜けする展開になった。しかし、100日SMAの6,257円がサポートとして意識されて下げ止まるかが注目される。下抜けすると、3月5日安値5,852円と5月31日高値6,742円の61.8%押しの6,192円が意識される。NY金先物市場ではユーロに対してドルが強含んだことが嫌気された。世界的な株価下落により、リスク回避のドル買いにつながりやすく金の上値を抑える。一方、為替市場では、米長期金利が低下しことで急速にドルの上値が重くなっており、金標準先物の上値を抑える展開になっている。

本日の注目点は、100日SMAがサポートとなり再び200日SMAを回復出来るかにある。下抜けすると61.8%押しの6,192円や心理的な節目となる6,000円が視界に入ってくる。

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