FITS エコノミックレポート

金標準先物60分足では出来高の多い価格帯でもみ合い!

 

★10月26日以降の金標準先物の60分足では、一目均衡表の雲のネジレ近辺で上昇基調からもみ合い相場になった。120時間SMA(赤線)がサポートとして意識され下支えする展開になっている。戻り基調も上値が重くなったことで一旦の利食い売りや、買い方からの『やれやれ売り』が出やすく上値の重石になっている。NY時間帯に入ると再び雲のネジレがあることから、トレンドの反転や加速など相場の節目になりやすい。

 

NY金先物市場は1780.20-1797.50ドルのレンジ相場となった。先週末の大幅下落の反動で買い戻しが優勢となった。為替市場でドル安・ユーロ高が進み、ドル建ての金に割安感が生じたことも買いを後押した。アジア市場の序盤で1780.20ドルまで売られたが、ユーロ高ドル安が一服したことから、ニューヨーク市場の序盤にかけて1797.50ドルまで反発した。ただ、その後は株高を意識して上げ渋り、通常取引終了後の時間外取引では1795を挟んだ水準で推移した。

 

価格帯別出来高では、出来高の多い6,550円近辺まで回復したことから、一旦含み損を抱えていた買い方かの手仕舞い売りが出やすく、上値を抑えている。6,600円近辺でも出来高が多かったことから、戻り場面では上値が重くなりやすい。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインの上方で横ばいになってきており、上向きの勢いが鈍化してきている。一方、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は、下落基調となっていたが%Dが緩やかに上向きになってきたことで、戻り基調になっている。寄り付き後の動向に注意したい。

 

金標準先物の日足では、下向きになっている5日SMAの6,552円を上抜けしたことで、再び5日SMAが上向きになるかが焦点となる。ただ、5日SAMが10日SMAの6,554円をわずかに下抜けするデッドクロスしてきていることには注意が必要。NY金先物市場では、明確な買い材料があったわけではなく、押し目買いが中心となっていたことから、上値の重い展開が続きそうである。為替市場では、米FOMCの結果待ちとなっており、ドルに対してポジション調整となる利益確定売りがやや優勢だった。ただ、過度な円高基調にはならず114円前後での動きになっている。現状では日米金融政策の方向感の差からドルは底堅く推移しやすい。

本日の注目点は、5日SMAを維持して下向きから上向きに転換出来るかが焦点となる。米FOMCによるテーパリングの決定は、市場ではほぼ織り込み済みとなっている一方で、テーパリング終了後の利上げ時期に市場の注目は集まっている。金にとっては、上値を抑制する材料になりやすい。60分足ではNY市場で雲のネジレがあることから、価格変動が強まる可能性がある。

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