FITS エコノミックレポート

金標準先物60分足では出来高の多い価格帯が重し!

 

★7月27日以降の金標準先物の60分足では、7,411円の安値が底値となり戻り基調となり、心理的節目の7,500円を回復する展開になった。ただ、一目均衡表の雲上限を一旦上抜けしたものの、押し戻される展開になっている。雲上限がサポートとしているが、120時間SMA(赤線)レジスタンスとして意識され上値を抑えている。先行き雲の上限が低下していくことから、雲の上限に沿って下押しするかが注目される。

 

NY金先物市場は1777.00-1805.00ドルのレンジ相場となった。ペロシ米下院議長の訪台をめぐり米中の緊張感の高まりへの警戒感で投資家のリスク回避が先行し、12月限は一時1805.0ドルまで上昇した。ただ、米長期金利が大幅に上昇し、為替相場でドル高が進んだことを受けて、金先物は上げ分をほぼ吐き出した。ペロシ米下院議長の台湾訪問を受けて安全逃避の買いが活発となり、ニューヨーク市場の序盤にかけて1805.00ドルまで買われた。ただ、米長期金利が反発し、ドル買いが優勢となったことから、金先物は反落し、通常取引終了後の時間外取引で一時1777.00ドルまで下落した。

 

価格帯別出来高では、戻り場面で出来高の多い価格帯で買い方からの『やれやれ売り』が重しとなり、上値を抑える展開となっている。出来高の多い価格帯がしばらくレジスタンスとして意識される。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、緩やかに上向きを維持していることから、上昇基調は継続している。一方で、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は高水準から%DとSlow%Dが下向きとなり下落調整の動きになっている。ただ、%Dが横ばいになっており、寄り付き後の動きが注目される。

 

金標準先物の日足では、5日SMA・10日SMAの7,496円を上抜けしてきたことで、短期的には戻り基調となってきたが、維持できるかが焦点になる。NY金先物市場では、米長期金利の上昇やドル高から時間外に入ってから、売られる展開になっており下押しバイアスがかかっている。外国為替市場では、FRB高官によるタカ派発言が相次いだことから、ドルの買い戻しが強まり113円台前半まで円安が進んだ。そのため、金標準先物の下支えになりやすい。

本日の注目点は、5日SMAと10日SMAの上抜けを維持出来るのか、それとも再び下押しするかが焦点になる。また、心理的節目となる7,500円を維持出来るかも注目される。60分足では、出来高の多い価格帯を上抜け出来るかが注目点になる。

 

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