FITS エコノミックレポート

金標準先物60分足では上値の重い展開継続!

 

★5月13日以降の金標準先物の60分足では、6,550円をhさんでもみ合い相場が続いている。ただ、上下の振れが大きくなってきており、上下どちらかに放れる可能性も高まってきた。一旦下値を試しに行ったところでは、72時間SMA(青線)がサポートとなり雲の上限を上抜けしている。そのため、雲上限がサポートとして意識される展開になる。

 

NY金先物市場は1852.20-1891.30ドルのレンジ相場となった。暗号資産ビットコインが急落し、米国株が大幅安になるなど、投資家のリスク回避姿勢が強まり、逃避資産の金に買いが入り、6月限は一時1891.3ドルまで上昇した。ただ、時間外では米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨でテーパリングが言及されたことを背景にドル高が進み、ドル建ての金は売り戻しが優勢となり、上げ幅をほぼ吐き出した。ロンドン市場で1852.20ドルまで下げたが、ニューヨーク市場の序盤にかけて1891.30ドルまで買われた。ただ、利益確定を狙った売りが増えたことによって金先物は伸び悩んでおり、通常取引終了後の時間外取引で一時1862.00ドルまで下げている。 

 

価格帯別出来高では、6,550円前後で出来高が膨らんでいることから、上下に振れると大きな動きになりやすい。高水準で出来高が膨らんできていることから、買い方からの利益確定売りを吸収しながら、値を維持している。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインで反転して戻り基調となったものの、横ばいになってきていることで、上向きバイアスは鈍化している。また、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)でも、%DがSlow%Dを下抜け両線とも下向きになていることから下押しバイアスが強まっている。

 

金標準先物の日足では、高値圏でロウソク足が『十字線』のような形を形成していることから、相場への迷いが出てきている。ただ、5日SMAと10日SMAは上向きを維持していることから、短期的な上昇基調は継続している。下値では、5日SMAの6530円、1月7日高値6,488円、10日SMAの6,471円がサポートとして意識される。一方、上値では、昨年9月16日の高値6,708円が視界に入っている。NY金先物市場は、米FOMCの議事要旨で、テーパリングが言及されたことで、米長期金利の上昇とドル高が嫌気される展開になりやすく、上値の重石になる。為替市場では、一時108円台半ばまで円高が進行したものの、米FOMC議事要旨公表後はドルの買い戻しが強まり109円台前半まで回復している。そのため、金標準先物の下支えとなる。

本日の注目点では、やや相場の上値が重くなってきていることから、短期的な調整的な動きになりやすい。ロウソク足も相場への迷いを示す『十字線』となっている。ただ、リスク回避の余韻が残っていることから、下押しも限定的な動きになりやすい。

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