FITS エコノミックレポート

金標準先物60分足ではもみ合い相場の上限!

 

★9月8日以降の金標準先物の60分足では、6,300-6,368円のレンジ相場の上限がレジスタンスとして意識され、上値の重い展開になっている。ただ、120時間SMA(赤線)がサポートとして意識され下支えしている。レンジ上限を上抜けしてくるのか、それとも再びレンジ下限へ下落するのかが注目される。

 

NY金先物市場は1780.60-1810.60ドルのレンジ相場となった。8月の米消費者物価指数(CPI)や同コア指数が市場予想を下回る結果となった。CPI発表後米金利が低下したこともあり、金利がつかない金先物が買われ1800ドル台を回復し堅調地合いを維持して引けた。また、ドルが弱含んだことで、ドルで取引される金先物に割安感が出たことも支えとなった。ニューヨーク市場の序盤にかけて1780.60ドルまで下げたが、長期金利の低下を意識した買いが入ったことで1810.60ドルまで戻した。通常取引終了後の時間外取引では米国株式の動向をにらんで主に1805ドルを挟んだ水準で推移した。

 

価格帯別出来高では、出来高の多い価格帯を上抜けしたことで、やや上値が軽くなっている。ただ、上値が重くなると買い方からの利益確定売りが出やすく、上値の重石となりやすい。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、シグナルとともにゼロラインを上抜け、両線とも緩やかながら上向きを継続していることから、上昇基調は継続している。ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は、高水準でもみ合い相場となっており、やや買われ過ぎ過熱感が出ている。寄り付き後もMACDが上向きを維持出来るかが焦点となる。

 

金標準先物の日足では、下値を5日SMA、25日SMA、260日SMAがサポートとして意識され下支えしている。一方で、上値を10日SMA、75日SMA、100日SMAがレジスタンスとして意識され抑える展開となっている。そのため、6,300-6,400円の狭いレンジ内での値動きになっている。各SMAが集中してきたことで、上下に放れると大きな動きになりやすい。NY金先物市場は、心理的節目となる1,800ドル台を回復してきた。米長期金利の低下と株安、ドル安が買い材料となったことから、金独自の材料での買いにはなっていない。そのため、他の市場動向に振れる展開になりやすい。為替市場では、ドル売りが強まったものの、過度な円高基調にはなりにくく109円台半ば近辺では底堅い展開になっている。

本日の注目点は、上下に挟まれている抵抗体からどちらに放れるかが焦点となる。8月米CPIが予想を下回る結果となったことで、FRBの金融引き締めへの不安感がやや後退した。そのため、米国債の利回りも、しばらくは低位推移しやすいため金の下支えになりやすい。60分足では、レンジの上限近辺でもみ合っていることから、上抜け出来るかが注目される。

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