FITS エコノミックレポート

金標準先物60分足ではじり安が継続!

 

★9月6日以降の金標準先物の60分足では、72時間SMA(青線)に戻り上値を抑えられると、下落基調となって雲下限を下抜ける展開になった。その後もじり安が続き9月10日安値6,297円が意識される。週明けの夜間取引に雲のネジレがあることから、トレンドの反転や加速など相場の節目になりやすい。

 

NY金先物市場は1788.30-1806.00ドルのレンジ相場となった。米中首脳が約7カ月ぶりに電話で協議したことが伝わり、緊張緩和への期待が高まったことが安全資産とされる金の重石となった。また米長期金利が上昇したことも、金利がつかない金の地合いを弱めた。アジア市場で1806.00ドルまで買われたが、その後は伸び悩み。換金目的の売りが広がり、上値は次第に重くなった。通常取引終了後の時間外取引で1788.30ドルまで下落し、下げ幅は拡大した。

 

価格帯別出来高では、6,350円前後でもみ合う展開になか出来高が膨らんだが、下支えすることが出来なかった。出来高の多い価格帯をじわりと下抜けしてきたことで、6,300円割れになると手仕舞い売りが出やすい。また、戻り場面では、上値に出来高が膨らんだことから戻りの重石になりやすい。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインを下抜けシグナルとともに下向きになっていることで、下押しバイアスが強いことを示している。一方、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は売られ過ぎ水準まで低下している。明確な下落トレンド発生中は、売られ過ぎのシグナルが点灯するなか下落基調が続くダマシが出やすいので注意。

 

金標準先物の日足では、下向きの5日SMAが上値を抑え、25日SMA6,326円と100日SMA6,405円を下抜けしてきた。そのため、200日SMAの6,275円が下値目処として意識される。NY金先物は、米国株安よりも米長期金利の上昇が嫌気された。また、株価の下落により損益通算による換金売りも入りやすく、上値の重い展開となっている。為替市場では、110.00円台の上値の重さが意識されている一方で、下値も109円台後半での底堅い展開が続いている。

本日の金標準先物の注目点は、25日SMAと100日SMAを明確に下抜けるかが焦点となる。また、下抜けした場合、200日SMAで下げ止まるかも注視される。ただ、NYダウが5日続落なるなど潜在的にはリスク回避材料も多いことから、深押しする展開にはなりにくい。週末の日経新聞では、中国の不動産大手の中国恒大集団が巨額の負債を抱えているとの報道もあり、世界的な金融不安になりかねない材料となっている。

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