★8月23日以降の金標準先物の60分足では、もみ合い相場から上放れする展開になった。心理的節目となる6,400円を上抜けしたものの、徐々にロウソク足が小さくなり、上向きバイアスが鈍化傾向にある。夜間取引になると、雲のネジレがありトレンドの反転や加速など相場の節目になりやすい。
NY金先物市場は1785.20-1821.90ドルのレンジ相場となった。アフガニスタン情勢を懸念した昨日の反発に続き、本日は注目のジャクソンホール会議でのパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長講演で、市場の思惑より慎重な金融政策姿勢が示されたことで米金利が低下した。金利動向を受けたドル安によってドル建て金価格に割安感が生じ、価格の押し上げにつながった。金利低下に対して、金利を生まない資産である金の相対的な価値が高まったことも金相場を支援した。
価格帯別出来高では、出来高の多い価格帯を上抜けしたことで売り方からの買い戻しも巻き込み加速的な上昇となった。しかし、高値圏では出来高が膨らんでいないことから、やや上値が重くってきている。そのため、上値で出来高が膨らむかが焦点となる。
MACD(パラメータ:12、26、9)は、シグナルとともに上向きとなっており、上昇基調は継続している。ただ、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)では、高値圏で横ばいとなっており、短期的には買われ過ぎ過熱感が出ている。トレンド発生中は、高値圏で張り付く動きとなりやすい。
金標準先物の日足では、レジスタンスとして意識されていた100日SMAを上抜けしたことで、上昇基調に勢いがついた。ただ、上値では、75日SMAの6,437円がレジスタンスとして意識される。金標準先物も心理的節目となる1,800ドルを回復したことで、上値を伸ばす展開になった。また、アフガニスタンからの撤収期日となる月末を控えて、中東情勢のリスクが高まりやすい。また、パウエル米FRB議長のジャクソンホール公演を終えて、テーパリングは実施されるものの利上げには相当の時間を要するとの見方となった。そのため、米金利の低下やドル安基調となり、金の買い戻しが強まった。週明けもその地合いが続くことから、金は底堅い展開が予想される。一方、為替市場では、一旦はドル安基調となったものの、基本的には金融引き締めとなることから、日米金融政策の違いからドルは底堅い展開が予想される。
本日の注目点では、75日SMAの6,437円が上値目処として意識されるか、上抜けすることが出来るかにある。60分足ではやや過熱感もあり、若干上値が重くなってきている。
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