★週末10日に米労働省から公表される2月雇用統計は、米国の労働市場が最大雇用の水準にあることを確認し、3月のFOMCでの利上げを後押しする結果になると期待されている。FOMCメンバーが指摘しているように、賃金の伸びが遅く引き続きスラックが存続しているものの、米労働市場は最大雇用水準に達したか、さらに近づいていることは確かである。ADP全米雇用統計の最新2月分は前月比+29.8万人と、伸びは鈍化予想に反して1月+26.1万人から拡大し、2014年4月以降ほぼ3年ぶりの大幅なものとなった。生産セクターの雇用の伸びが過去最大ペースに達したことが全体指数を押し上げた。生産業の雇用は+10.6万人、建設業は+6.6万人となった。トランプ政権は特に製造業や炭鉱の再編を公約にしており、業者が自信を強め、雇用ペースを加速させている。ISMが発表した2月ISM製造業指数での雇用は54.2と、1月56.1から1.9ポイント低下したものの6カ月連続で50を上回った。NY連銀製造業景況指数の雇用(現状)は2.0と、昨年5月来で初めてのプラスに転じた。米国経済の7割を占めるため注目されるISM非製造業指数の雇用は55.2と、1月54.7から上昇し、36カ月連続で50を上回った。
◆2月雇用統計の先行指標
○ADP全米雇用報告:前月比+29.8万人(予想:+18.7万人、1月+24.6万人⇒+26.1万人)
○ISM製造業指数雇用:54.2(1月:56.1)
○ISM非製造業指数雇用:55.2(1月:54.7)
○NY連銀製造業景況指数雇用(現状):2.0(1月:▲1.7)、週平均就業時間:4.1(1月:▲4.2)
○フィラデルフィア連銀製造業景況指数雇用(現状):+11.1(1月:+12.8、6カ月平均:+2.4)、週平均就業時間:+13.6(1月6.8、6カ月平均+3.4)
○リッチモンド連銀製造業景況指数雇用(現状):10(1月:8)、週平均就業時間:16(1月:5)
賃金:15(1月:11)、6カ月先雇用:23(1月:27)週平均就業時間:11(1月:10)、賃金30(1月:31)
◆市場予想:失業率:4.7%(1月:4.8%)、非農業部門雇用者数:前月比+19.7万人(1月:+22.7万人)、民間部門雇用者数:前月比+19.5万人(1月:+23.7万人)、平均時給:前月比+0.3%(1月:+0.1%)
失業率は10年ぶりの低水準を維持、非農業部門雇用者数は前月から鈍化するものの20万人台を維持すると見ている。
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