FITS エコノミックレポート

東京金60分足では240時間SMAがサポート!

 

★1月22日以降の東京金60分足では、緩やかに下落基調が続き雲の下限を下抜けした。しかし、240時間SMA(茶線)がサポートラインとして意識され、下げ止まる展開となっている。先行き雲の厚みが薄くなっていることで、雲の抵抗体としての機能が低下するので、雲の上下に振れやすい展開となる。

 

NY金先物市場は1566.10-1582.20ドルのレンジ相場となった。中国・武漢で発生した新型肺炎を材料としたリスク回避が一巡した。3営業日続伸で8日以来の水準まで上昇していた動きに調整が入った。本日から開催されている米連邦公開市場委員会(FOMC)の明日の結果発表待ちのムードもあった。また、中国国営メディア新華社が『中国の研究チームがウイルス対策の候補薬30種を試験する』と報じたことを受けて、安全逃避の金買いはやや一服した。

 

価格帯別出来高では、高値圏でもみ合い相場となったところで出来高も膨らんだ。出来高の多い価格帯を下抜けしたことで、戻り場面では買い方からの『やれやれ売り』が上値を抑える。また、もう一段下落するような場面では手仕舞い売りが出やすく、下押しバイアスが強まりやすい。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインの上方でシグナルとデッドクロスしてゼロラインをも下抜けしたことで、下押しバイアスが強いことを示している。ただ、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は、売られ過ぎ域から%DとSlow%Dは横ばいとなっており、下押しバイアスが弱回ってきている。寄り付き後のMACDの動きが横ばいになるようなら、下押しバイアスが弱回ってきているが、さらに下押しするようならストキャスティクスが底這いとなりやすいく下落基調が継続する。

 

東京金の日足では、5日SMAの5,508円と10日SMAの5,506円をわずかに下抜けしてきた。そのため、5日SMAと10日SMAを回復出来るかが焦点となる。両線を下抜けすると、25日SMAの5,415円が視界に入ってくる。NY金は、高値圏にあったことから利益確定売りから入りやすい中、米国株高や米長期金利が上昇したことから売られた。しかし、新型肺炎の感染者が拡大していることなどから、一時的な下落となっている。為替市場では、ドルは底堅く109円前半まで回復しており東京金の下支えとなる。

本日の注目点は、5日SMAと10日SMAを回復出来るかにある。新型肺炎の感染者拡大や死亡者数増大などのニュースに振れやすい地合いが継続しそうだ。まずは感染者が減少するまではリスク回避の動きが継続しやすい。

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