FITS エコノミックレポート

東京金60分足では24時間SMAに支えられ上昇基調維持!

 

★6月15日以降の東京金60分足では、24時間SMA(緑線)に支えられ、上昇基調を維持した。週明けには一目均衡表の雲が接近してくることから、雲の上限がサポートとして意識されるかが注目される。各SMAは緩やかに上向きを維持していることから、上昇基調は継続している。

 

NY金先物市場は、米国・イランの軍事軍事的緊張が、リスク回避資産とされる金の底堅い動きにつながっている。トランプ米大統領が、いったん承認したイランへの軍事行動を撤回し、その他の制裁措置にとどめるなど、リスク回避一辺倒ではないが、不透明感は拭い去れない。 2013年以来の1400ドル台と、高値水準の推移が続いた。

 

価格帯別出来高では、最も出来高の多い価格帯から100円超上抜けしていることから、週末ということもあり利益確定売りが出やすかった。ただ、利益確定売りを吸収する買いも入ってきているようで、高値圏で出来高も増えてきている。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインの上方からMACDがシグナルを下抜け下落基調となっていることから、上昇の勢いが鈍化していることを示している。一方で、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は、%DがSlow%D上抜け両線とも上向きとなっていることで、上昇基調が継続している。週明け再びMACDが上向きとなるのか、それとも%Dが下向きとなってしまうのかが焦点となる。

 

東京金日足では、2月20日の高値を終値で上抜けしたことで、上昇基調は継続している。モメンタム系のオシレータは過熱感を示していても、トレンド発生時にはダマシとなるので、トレンドフォロー系の動きを注視する必要がある。5日SMAと10日SMAが急角度で上昇していることで、上昇の勢いが強いことを示している。そのため、ロウソク足がそれらのSMAを下抜けするなど、上昇の勢いが収まるまでは売りは注意が必要となる。NY金は一時利益確定売りに押される場面もあったが、1,400ドルを回復して終了するなど、騰勢が強いことを示している。改めて中東情勢の地政学リスクが高いことが意識されている。また、週末にはG20 が開催されることから、米中間の貿易戦争の行くへもリスク要因として金の下支えとなりやすい。為替市場では、円高バイアスが日々増している一方で、円高けん制発言や口先介入などが何処までドル/円を下支え出来るかは疑問である。G20 で米中首脳による会談次第では、フラッシュ・クラッシュ的な動きにつながる可能性もあり、警戒が必要となる。

 

ボリンジャーバンドでも±3σが拡張するエクスパンションが継続しており、金の騰勢が強いことを示していることから、勢いが鈍化するまでは押し目買い目線で見ていきたい。短期的に上昇したことで、利益確定売りに押される場面も予想されるが、押し目買いのダマシとなることには注意が必要となる。米長期金利や米ドルインデックス指数の動向を注視したい。米長期金利は一時2.0%割れまで低下するなど、行き過ぎの感はあるものの、世界的な景気減速感と金融緩和路線へ回帰してきていることから、金利の上昇期待は削がれている。

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