★4月2日以降の東京金60分足では、4月7日の直近高値5,859円近辺でもみ合う展開となっている。直近高値を付けた後、調整的な下落基調となったことで、利益確定売りが入りやすく上値を抑えている。先行き雲のネジレがあることから、トレンドの反転や加速など相場の節目になりやすいので注意が必要となる。
NY金先物市場は1676.50-1754.50ドルのレンジ相場となった。米連邦準備理事会が新たな2.3兆ドル規模の資金供給策を決定したことで、為替はドル売り優勢になった。ドル安がドル建て金価格を押し上げた。米新規失業保険申請件数が660.6万件と高水準を維持したことも、安全資産とされる金の購入を強める一因となり、一時1754.50ドルまで上昇した。また、換金目的の売りは一巡していることや、米長期金利の伸び悩みを意識して安全逃避的な買いが入った。節目の1700ドルを超えた後は一段高となり、2012年10月以来の高値を記録した。
価格帯別出来高では、出来高の多い価格帯を上抜けしたことで、買い方からの『やれやれ売り』を吸収したことになる。上値が重くなると利益確定売りが増える一方で、もう一段上昇すると売り方からの買い戻しによる手仕舞いが入りやすい。
MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロライン近辺から上昇したが、上昇の勢いは鈍化してきている。ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)でも、高水準で%DがSlow%Dを下抜けしてきており、下落調整的な動きになってきた。
東京金の日足では、上向きの5日SMAの5,773円がサポートラインとなり上昇基調が継続している。下値・高値を切り上げる上昇トレンドとなっていることから、5日SMAや10日SMAの5,646円を下抜けするまでは上昇基調が継続しやすい。米FRBの追加支援策の導入でドルの余剰感や急速に悪化する米経済指標の発表から、安全資産としての金買いが入りやすい。そのため、NY金先物も心理的節目となる1,700ドルを上抜けしてきたことで、上値追いの展開となりやすい。一方で、為替市場では『有事のドル買い』が根強く、過度な円高基調にはなりにくい展開となっている。そたのめ、東京金の下支えとなっている。
本日の注目点では、2月25日の高値5,913円を上抜けるかが焦点となる。一方で、利益確定売りに押される展開となった際は、5日SMAの5,773円がサポートするかも注目点となる。
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