FITS エコノミックレポート

東京金60分足では押しの少ないじり高継続!

 

★2月18日以降の東京金60分足では、24時間SMA(緑線)の上方で押し目らしい押し目もなくじり高が継続している。上値が重くなると利益確定売りが出ているような陰線となるが、そこからほとんど押しがなく上昇基調に戻り展開が続いている。明確な上昇トレンドとなっているので、24時間SMA下抜けするまでトレンドが継続しそうである。

 

NY金先物市場は1621.60-1652.10ドルのレンジ相場となった。新型肺炎の感染拡大への警戒感を背景に、資金が避難資産の金に流れ堅調な値動きだった。2月米マークイット製造業PMIとサービス業PMIはいずれも市場予想を下回った。サービス業PMIは2017年2月以降で初めて50を下回っており、予想外の急低下を受けて買いに勢いがつき、金相場は7年ぶりの高値を更新した。為替相場でドルがユーロに対して売り戻されたことも、ドル建ての金先物の支えとなった。

 

価格帯別出来高では、出来高が多い価格帯が下方にあることから、利益確定売りが出やすい状況となっている。ただ、高値圏でも出来高が膨らんでいることから、新規買いも入る売買の回転が効いている状況が続いている。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインの上方でほぼ横ばいとなりながら、ダマシを頻発する展開となっている。ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)も、明確なトレンドが発生していることから、高水準でもみ合う展開となりオシレータの機能不全のような動きとなっている。

 

東京金の日足のボリンジャーバンドでは、±3σのバンド幅が急拡大するエクスパンションしており、上昇の勢いが強いことを示している。そのため、マイナス3σが横ばいになるまでは上値追いの勢いが継続する。5日SMAの上方に位置しており、5日SMAを下抜けするまでは短期的な上昇基調が強い。NY金先物市場も、中国以外で新型肺炎の感染拡大が嫌気されたほか、米国経済指標が軒並み市場予想を下回る結果となったことで、リスク回避の動きが加速した。NY金もしばらくは上昇トレンドが継続する可能性が高くなっている。為替市場では、一時112.20円付近まで円安基調が続いたが、週末は111円台半ばまで下落しており、東京金の上値を抑える展開となっている。急速にドル高・円安が進んだことから、週末を控えて利益確定のドル売りも出やすかった。

中国以外で新型肺炎の感染者拡大により、再度嫌気され世界的にリスク回避の動きが強まった。今後の為替市場の動向については、円安または円高の見方が分かれていることで、短期的にボラティリティが高まる可能性がある。新型肺炎の感染者拡大一服やワクチン開発など、肺炎の収束に向かうまでは安全資産としての金買いにつながりやすい。

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