FITS エコノミックレポート

東京金60分足では上昇基調維持も徐々に上値重い!

 

★4月16日以降の東京金60分足では、雲の上限を上抜け120時間SMA(赤線)を上抜けしたことで、上昇基調は維持している。また、直近安値の5,719円を起点として5,786円を結んだトレンドラインの上方に位置していることも上昇トレンドが継続していることを示している。ただ、引けに掛けてロウソク足が小さくなっており、上昇の勢いは鈍化傾向にある。寄り付き後午前中に雲のネジレがあり、トレンドの反転や加速など相場の節目になりやすいので注意が必要となる。

 

NY金先物市場は1695.40-1742.40ドルのレンジ相場となった。原油相場は下げ渋ったがこのところの不安定な動きが嫌気され、投資家の資金は安全資産とされる金に向かった。また、ニューヨーク市場では主要中央銀行による追加緩和への思惑が浮上したことから、安全逃避の買いが活発となった。金先物は時間外から1700ドル台に乗せ、NY勢参入後も終始買い優勢のまま取引された。

 

価格帯別出来高では、高値圏で出来高が膨らんでいたことから、買い方からの『やれやれ売り』が持ち込まれている可能性が高く、上値の重石となっている。そのため、売りが一巡するまでは、もみ合う展開となりやすい。一方で、下値でも出来高の多い価格帯があり、上値が重くなると利益確定売りが出やすい。大きな戻りとなったが、上値で出来高が膨らむかが焦点となる。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインの上方で勢いがなくなってきている。また、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)も、買われ過ぎ過熱感が出ているなかやや上値をを切り下げる展開となっている。上昇基調は維持しているものの、徐々に上値追いの勢いが鈍化していることを示している。

 

東京金の日足では、一時5日SMAと10日SMAがレジスタンスとして上値を抑えていたが、一気に上抜けした。そのため、短期的には上昇基調が回復した。ただ、近くて遠い6,000円がレジスタンスとして意識されるため、接近時には利益確定売りや新規の売りが入りやすい。あらためて買い材料が必要となる。NY金は、主要中銀による追加緩和への思惑が広がり、1700ドル台で底堅い展開となっている。新型コロナウイルスの終息が見えないことから、今後も上下に振れる展開が予想される。為替市場では、108.00円がレジスタンスとして意識されており、上値の重い展開となっている。ただ、過度な円高にもならず107円台後半で推移していることから、東京金の下支えとなっている。

本日の注目点は、短期的に上昇基調が回復したことで再び6,000円トライとなり超えられるかが焦点となる。一方で、上値の重さが意識されると、再び5日SMAと10日SMAを下抜ける展開となりやすい。

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