★3月10日以降の東京金の60分足では、上値・下値を引き下げる下落基調が継続している。各SMAも緩やかに下向きとなっており、レジスタンスとして意識されやすい。4,876円で二度反発していることから、下落基調ではサポートとして意識されやすい。
NY金先物市場は、1450.90-1574.80ドルのレンジ相場となった。米FRBによる緊急利下げにもかかわらず、株式市場は大幅に売られ、金融資産の現金化が本日も進み金先物も続落した。一時米株式市場が下げ幅を縮める局面では前営業日比でプラス転をする場面もあったが、資産現金化への流れは止められず上値は限られた。
価格帯別出来高では、上値に出来高が多いことからもう一段の下落では手仕舞い売りが入りやすい。また、戻り基調では買い方からの『やれやれ売り』が入りやすく上値の重石となる。5,000円前後では、押し目買いも入っており、出来高が膨らむかがポイントとなる。
MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインの下方でわずかにシグナルを上抜けしてきており、戻り基調が継続している。また、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)も、%DがSlow%Dを上抜けしてきていることから、戻り基調が続いている。
東京金の日足では、200日SMAの5,159円や260日SMAの5,034円下抜けしたものの、長い下ヒゲを付け260日SMAまでは回復した。そのため、本日は200日SMAを回復出来るかが焦点となる。5日SMAと10日SMAが真下を向いていることから、短期的に下落の勢いが強いことを示している。そのため、5日SMAがロウソク足に追いつくまでは振れの大きな展開となりやすい。NY金はリスク回避の強まりから現金化の流れによる売りが止まらない。現金化の流れが一巡するまでは、戻り売りの対象となりそうだ。為替市場では、ドルに需要が強いことからリスク回避のなか過度な円高にはなっていない。
本日の注目点では、200日SMAを回復できるのか、それとも再び260日SMAを下抜けしてしまうのかが焦点となる。
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