FITS エコノミックレポート

東京金60分足ではほぼ高値引け!

 

★8月29日以降の東京金60分足では、引けにかけて一旦上値が重くなったがほぼ高値引けとなる展開となっている。雲とのかい離幅が拡大したことで、上値が重くなると短期的な下落調整しやすい。

 

NY金先物市場は1542.60-1566.20ドルのレンジ相場となった。香港では、大規模な抗議運動のきっかけとなった『逃亡犯条例』改正案が撤回された。情勢の沈静化期待でリスク回避ムードが後退し、安全資産の金は売りが先行。もっとも、為替相場でドルが欧州通貨に対して軟調になると、ドル建ての金先物は割安感から買い戻しの動きとなった。米金利が再び低下傾向となったことも金利が付かない金の支えとなり、買い優勢のまま引けた。さらに、グリーンスパン元米連邦準備制度理事会(FRB)議長が「米国にもマイナス金利が及ぶのは時間の問題」との見方を示したことから、米国株式の反発にもかかわらず、安全逃避の買いが入った。

 

価格帯別出来高では、出来高の多い価格帯からかい離していることから、上値が重くなると利益確定の売りが入りやすい。高値圏では出来高が少ないことから、今後出来高が膨らんでくるかがポイントとなる。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインの上方で再びMACDがシグナルを上抜け強い上昇基調を示している。また、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)では過熱感はあるものの、明確なトレンドが発生していることから、上方かい離の継続や高水準で推移する可能性がある。

 

東京金日足では、5日SMAの5,230円がサポートとなり、高値を更新する動きとなっている。10日SMAの5,213円も上向きとなっていることで、短期的には上昇基調は継続している。NY金もFRBによる利下げ思惑も根強く、じり高を継続している。為替市場では、ドル/円は106円前半まで円安が進行していることから、東京金の下支えとなりやすい。8月27日付けCFTCの投機筋の対ドル持ち高では、円ロング(円買い・ドル売り)で+33,154となっており、投機筋は円買いを積み上げている。そのため、もう一段の円安では、ポジション手仕舞いの円売り・ドル買いも入りやすくなる。一方で、現段階では投機筋は円ロングポジションの構築を進めていることから、円安時には戻りのドル売り・円買いも入りやすい。そのため、しばらくは105-106円台でのレンジ相場となりやすい。

本日の注目点では、一旦高値を付けたことから利益確定売りが入りやすい。そのため、高値圏で出来高が膨らんでくるかが注目される。

カテゴリー: ホットニュース

カテゴリー

カレンダー

4月 2024
« 1月    
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ページの先頭へ