FITS エコノミックレポート

東京金は4523円を上抜け!

 

★5月30日以降の東京金60分足では、上値抵抗ラインとなっていた6月2-3日の高値4523円をわずかに上抜けてきた。何度もトライしては押し戻されたが、下値が底堅くなり引けにかけて上抜けした。雲の上限や120時間線(赤線:日足では5日線)の上方に位置していることから上昇基調は維持している。週初も4523円を維持出来るかが焦点となる。

 

NY金先物市場は、米5月雇用統計発表直前にこの日の安値をつけた。米5月雇用統計の結果に市場が失望したことから、米長期金利やドルインデックス指数が下落し、ドル売りが優勢となったことを受けて金買いが強まった。ただ、買い一巡後は、米国株高が史上最高値をつける上昇となったことで、上値が重くなった。

 

価格帯別出来高では、もみ合い相場ながらも現価格帯で出来高が増えていることから、売りを吸収しながらの上昇となっている。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、MACDとシグナルが緩やかに上昇基調となっており、かい離幅も広げていることから上昇基調を維持している。ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は、%K:94.23、%D:90.48とかなり買われ過ぎの域まで上昇していることから、下落調整となりやすい。ただ、トレンドが出ている時は、ストキャスティクスが押したところでは良い押し目の買い場となるなど、ダマシの下落となることが多いことから、MACDの動きが重要となってくる。

 

週末に米5月雇用統計が公表されたが、各市場間で解釈の相違が出ている。株式市場では景気先行きへの期待感から上昇した一方で、債券市場では今後の利上げペースの不確実性が高まったことから買われる(利回りは低下)展開となった。要するにリスク選好の動きとリスク回避の動きが同時に発生した。近日中に間違った動きをした市場の調整が入りやすい。今までNY原油が大幅下落し、米長期金利が低下すると資源関連株や銀行株が売られやすく、米国株は下落するという動きだったことから、今回の動きはリスク選好ではなく、リスク回避の動きが正解なのではないかと思われる。そのため、リスク回避の金買いが正解ではないだろうか。

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